レバーといえば鉄分たっぷりで、栄養価が高いイメージですよね。
そのためあまり食べ過ぎた時にどんな影響があるのかなどは、考えたことのない人も多いのではないでしょうか。
しかしレバーは、その栄養価の高さゆえに栄養過多になりやすい傾向にあります。
食べ過ぎず程よい量ならば体に良いものが、摂りすぎてしまうと逆効果になることもあるのですね。
ではレバーの食べ過ぎは、どのくらいの量からを言うのでしょうか?
そこで今回は『レバーの食べ過ぎはどれくらいの量のことを言うのか』詳しく説明していきます。
レバーの食べ過ぎが良くないと言われる理由
レバーの食べ過ぎが体に良くないと言われる理由は、ビタミンAが非常に多く含まれているためです。
牛レバーは少なめですが豚レバーは100gあたり13,000μg、鶏レバーにいたっては14,000μgととんでもない量が含まれているのです。
ビタミンAの過剰摂取が良くない理由は、動物性ビタミンAが脂溶性ビタミンのために体に蓄積されやすいためです。
ビタミンB群などは水溶性ビタミンなので、摂りすぎた場合は尿とともに排出されてしまいます。
しかしビタミンAを過剰摂取してしまうと体内に蓄積されてしまうので、悪影響が出てしまうのです。
レバーを食べ過ぎるとビタミンA中毒が起こり、腹痛や嘔吐、脱毛などの体調不良を起こします。
また妊娠初期にビタミンAを摂りすぎると、お腹の赤ちゃんに奇形が生じやすくなるのです。
そのため妊婦さんはレバーの食べ過ぎには、より注意が必要になります。
レバーの食べ過ぎは痛風のリスクも上がる
レバーは肝臓ですが、こうした動物の内臓には痛風の原因であるプリン体が多く含まれています。
体内に入ってきたプリン体を吸収する際に、その副産物として尿酸が生成されます。
この尿酸が体内で蓄積されて痛みの症状が出た状態を、痛風と言うのです。
牛レバーは100gあたり220μg、豚レバーは284μg、鶏レバーは312μgと他の食品に比べてはるかに多いプリン体が含まれます。
1日のプリン体の上限量が400μgなので、レバーはそのほとんどを占めてしまうくらいなのですね。
尿酸値がもともと高めの人は、特にレバーの食べ過ぎには気をつける必要があります。
レバーは食べ過ぎなければ体に良い食べ物
レバーは食べ過ぎると体にとって悪影響がありますが、適量を守れば体に良い栄養素が詰まっています。
一番代表的なのが鉄分で、体への吸収率が良いヘム鉄が豊富に含まれています。
鉄分はレバー50gで、1日の目安量をまかなうことができるくらいなのです。
女性の多くが鉄欠乏性貧血の経験があるため、日頃から鉄分を補給することが大切になります。
また摂り過ぎ厳禁なビタミンAも、適量ならば皮膚や粘膜を強化してくれます。
夜に目が見えにくくなる「夜盲症」の予防にも最適で、抗酸化作用も期待できる栄養素です。
ただほんの少しで1日の上限をオーバーしやすいので、食べる量には気をつけなければなりません。
レバーはどくらいの量から食べ過ぎになる?
栄養豊富なレバーですが、どれくらいの量から食べ過ぎになるのでしょうか。
鉄分補給の面でみれば50gを食べれば1日の鉄分摂取量をクリアできますが、広い目で見ると1日のうちにはレバー以外にも食べ物を口にしますよね。
そのため50gでは食べ過ぎということになります。
またビタミンAの1日の摂取目安量は650〜850μgなので、100gあたり13,000μg含まれているレバーは、女性の場合20〜30gほどで上限オーバーになります。
つまりレバーは1日に20〜30gほどに抑えておけば、食べ過ぎにはならないということになるのです。
レバーの食べ過ぎに関するまとめ
レバーの食べ過ぎはどれくらいの量のことを言うのか、詳しく説明してきました。
レバーの食べ過ぎはビタミンAの過剰摂取となり、中毒症状を起こす可能性があります。
妊娠中にレバーを食べ過ぎてビタミンAを摂りすぎると、お腹の赤ちゃんに奇形が生じるリスクが高くなるので注意が必要です。
またプリン体も多く含まれているので、レバーの食べ過ぎは痛風のリスクも上昇します。
しかし適量であれば鉄分を豊富に含み、ビタミンAも体に良い作用があるのです。
1日にどれくらいの量なら食べ過ぎにならないのかというと、20〜30gであれば他の食べ物との兼ね合いを考えても適量だと言えるでしょう。
レバーはほんの少しで栄養過多になりやすいので、体に良いものとして取り入れるには食べ過ぎに気をつけていきたいですね。
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