おそらく多くの家庭に当たり前にある調味料が、菜種油ではないでしょうか。
サラダ油などとも呼ばれ、どちらかというとポジティブなイメージを持つ人も多い印象です。
しかし菜種油を使い過ぎると、思わぬ危険が隠れていることを頭に入れておく必要があります。
また菜種油とキャノーラ油の違いはどのような点が挙げられるのでしょうか?
今回は『菜種油の使い過ぎると危険なのか、キャノーラ油との違いについて』詳しくご紹介していきます。
菜種油の使い過ぎが危険だといわれる理由
菜種油は使い過ぎると体に良くないといわれますが、なぜヘルシーなイメージの菜種油に危険性が懸念されるのでしょうか?
菜種油はフライパンに敷いたり、揚げ油として使ったりすることが多いのが特徴です。
しかし、菜種油を加熱するときに、含まれているリノール酸が有害物質である「ヒドロキシノネナール」に変化してしまいます。
リノール酸といえば体に良い物資ではありますが、実は普通に食事をとっていればまず不足することはありません。
さらにリノール酸は過剰摂取で生活習慣病のリスクが上がるといわれており、菜種油を使い過ぎると体に悪影響があるのです。
特にリノール酸を加熱することで変化するヒドロキシノネナールは発ガン性があるため、菜種油の使い過ぎは良くないとされています。
また、菜種油は心臓疾患や発ガン性の可能性がある不飽和脂肪酸のエルカ酸が含まれているため、現在では国産の「無エルカ酸」である菜種油が作られているのです。
菜種油はどんな料理に適しているの?
菜種油はオリーブオイルやごま油などのように特徴的な香りがするわけではなく、においもあまりありません。
そのため万能選手として、さまざまな料理に使えるのが特徴なのです。
お菓子にバター代わりとして入れても良いですし、ドレッシングに使うこともできます。
もちろん一般的な炒め物の料理にも使えますが、揚げ物などは量を使い過ぎるのでリノール酸が高温になることで有害物質に変化する特性があります。
菜種油はどちらかというと、火をなるべく長く当てないような調理法が向いているのではないでしょうか。
使い過ぎに注意しながら、菜種油の良さを引き出すのがおすすめです。
菜種油とキャノーラ油の違いは何?
菜種油と混同しやすい油としてキャノーラ油が挙げられますが、イマイチふたつの違いがわからない人も多いですよね。
菜種油とキャノーラ油の違いは、油が採れる菜種の品種です。
菜種油に使われるアブラナ科の種類は発がん性のリスクがあるエルカ酸が含まれており、危険性が懸念されていました。
しかし従来のアブラナ科を品種改良することで、エルカ酸やリノール酸などを減らすことができたのです。
この菜種油よりも安価で買える油が、キャノーラ油というわけなんですね。
ただキャノーラ油にはデメリットもあって、原料のほとんどが遺伝子組み換えであることが挙げられます。
また化学溶剤の一種が検出されることもあり、安全性の面では少し不安が残るところでしょう。
安全な菜種油の選び方とは?
キャノーラ油は安く購入できるので家庭にある人も多いかもしれませんが、多少値段は高くても安全な菜種油を選びたいですよね。
リスクの危険が少ない菜種油を選ぶにあたり、どんな点に注意すれば良いのかみていきましょう。
よく食品のラベルに書いてある「遺伝子組み換えでない」という文言。
しかしこれはあくまで「95%は遺伝子組み換えでない」という意味で、少しの割合で遺伝子組み換え原料が使われているかもしれないのです。
完全に遺伝子組み換えでない菜種油を選ぶには国産原料を使ったものでなおかつ、有機JISマークがついているものにします。
菜種油の容れ物のボトルにも注意すれば、油の酸化による悪影響を防げます。
無色透明で光を通してしまうボトルは危険なので、濃い色やBPAフリー缶に入った菜種油を選びましょう。
危険性が懸念される化学溶剤を使用した高温製法の場合は、油が酸化するばかりか化学溶剤による悪影響の可能性があります。
コールドプレス製法は低温でゆっくり菜種油を抽出するので、油の酸化や化学溶剤を使用しなくて済むのです。
菜種油の使い過ぎに関するまとめ
菜種油の使い過ぎると危険なのか、キャノーラ油との違いについて詳しくご紹介してきました。
菜種油は発がん性物質や油の酸化など、健康に関してリスクの危険の可能性があります。
使い過ぎないように意識して、炒め物やお菓子などに少量使う分には問題ありません。
キャノーラ油との違いは原料を品種改良しているかどうかで、キャノーラ油の方がリノール酸やエルカ酸が少なくなっています。
菜種油とキャノーラ油は一長一短があるので、使い過ぎに注意しながらうまく活用していきましょう。
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