ラム肉と言えばマトン肉と一緒にジンギスカンを思い浮かべる人も多いと思います。
ラム肉は生後一年未満の永久門歯がない仔羊の肉で、マトン肉は永久門歯が2本以上あるメス・去勢されたオスの羊の肉です。(門歯:人でいう切歯、前歯を構成する歯)
独特な香りのあるマトン肉に比べるとラム肉は臭みが少なく、柔らかいのでおいしい言う人も多くいます。
そのラム肉ですが、食べ過ぎても太らないと言われているのをご存知ですか?
栄養成分に痩せやすい成分が含まれているのか、それともラム肉のカロリーが低いのか。
太らないというのであれば是非試してみたい!と思う人はたくさんいるはずです。
今回は『ラム肉は食べ過ぎても太らない?』ということを含まれる栄養成分やカロリーを探って説明していきます。
ラム肉のカロリーについて
まずは100gあたりのカロリーから見ていきます。
比較として私達が普段からよく口にする牛肉、豚肉、鶏肉の一部のカロリーも紹介しておきます。
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身近な食肉と比較してみましたが、ラム肩、ラムロース、ラムモモのどれを取っても特別カロリーが低いというわけではないようです。
ラム肉の栄養成分について
ラム肉には優れた栄養成分が含まれていて、注目すべきは「L-カルニチン」、「ビタミンB群」、「ナイアシン」、「亜鉛」、「鉄」、「不飽和脂肪酸」これらの成分です。
L-カルニチンには脂肪燃焼効果があり、注目されている成分です。
本来体の中に存在する成分なのですが、加齢と共に減少していきます。
体を構成する細胞の中にミトコンドリアという脂肪を燃焼する役目をしているものがあるのをご存知ですか?
ですが、脂肪が自力でミトコンドリアのもとへたどり着くことができません。
そこでL-カルニチンが必要となります。
Lカルニチンは脂肪をミトコンドリアのもとへ運ぶ役割があります。
また、脂肪をエネルギーに変換する働きと同時にスタミナアップや筋肉の疲労を緩和し、スポーツの前に摂ることで筋肉痛などのダメージの緩和にも期待ができます。
他にも脂肪や筋肉とは結びつかないかもしれないですが、実は心疾患の予防と改善に効果があるのです。
心臓血管へのリスクとなるコレステロールや中性脂肪を低下させ、善玉コレステロールを増加させる働きがあります。
ラム肉にはビタミンB群の中でもビタミンB1・B2が多く含まれています。
ビタミンB1は糖質の代謝を補助してエネルギーを作り出す働きがあります。
疲労回復にも役立ち、不足することで疲れやすい、だるいといった症状が出てしまうことがあります。
ビタミンB1から作り出されたエネルギーは脳を正常に機能させるためにも役立っています。
また、皮膚や粘膜を健康に保つ効果も期待されています。
ビタミンB2は糖質、タンパク質、脂質の代謝を補助してエネルギーを作り出しています。
皮膚や髪、粘膜などの細胞を再生させる働きが優れていて美容によいビタミンと言われています。
また、生活習慣病や老化の原因となる過酸化脂質の形成を予防する働きがあるので積極的に摂っていきたいビタミンです。
ビタミンB群の仲間で糖質、タンパク質、脂質の代謝を補助してエネルギーを作り出しているのがナイアシンです。
皮膚や粘膜を健康に保つ効果が期待されているほか、血流が良くなることから冷え性や血行不良による肩こり、頭痛などの症状の改善に役立ちます。
また、二日酔いの予防、改善にも効果的だと言われていて、原因であるアセトアルデヒドの分解にはナイアシンはかかせません。
亜鉛は新陳代謝を促す働きがあり、タンパク質の分解・合成、DNA・RNA(遺伝子情報)の転写、骨の形成など体内の様々な代謝に携わっています。
抗酸化作用があり、体内で活性酸素が細胞を傷付けたり、悪玉コレステロールを増やして血管壁を厚くしたりなど体に悪い影響に働き、生活習慣病を防ぐことにも役立っています。
また、血糖を保つ働きもしていることから糖尿病の予防にも期待ができます。
一般的には貧血の予防に効果があると考えられていますが、疲労回復や基礎代謝の向上にも役立っています。
鉄の70%はヘモグロビンの成分と言われています。
そのヘモグロビンは酸素と合体して体のいたるところまで運ぶ役割があり、重要な働きをしています。
ラム肉に含まれるのはヘム鉄(動物性食品に含まれる鉄分)で、非ヘム鉄(植物性食品に含まれる鉄分)に比べると吸収される量にかなりの違いがあります。
食品から鉄分を摂るのはなかなか難しいことなので、鉄分を補いたい人にはおすすめです。
ラム肉に含まれる不飽和脂肪酸はオメガ3脂肪酸(青魚に多く含まれる)、オメガ9脂肪酸(オレイン酸:オリーブオイルに含まれる)などで、悪玉コレステロールを抑制、過酸化脂質の形成を予防する働きがあります。
善玉コレステロールを増加、血栓防止など、動脈硬化などが招く生活習慣病を予防することに期待ができます。
また、オメガ3脂肪酸は他の肉にはあまり含まれていない成分で、摂取することによって魚を食べた時に得られる効果、脳内の情報伝達の活発化、それに必要なホルモンの分泌もスムーズにおこなわれます。
オメガ9脂肪酸には渇腸作用があるので便秘解消へとつながり、腸内環境を整える効果が期待できます。
ラム肉は食べ過ぎても太らないってホント?
結論から述べますと、ラム肉を食べ過ぎると太ります。
適量であればダイエット効果が期待できるのですが、ラム肉に限らず食べ過ぎは太ってしまいます。
太る理由について述べていくので、ラム肉を食べる時には注意してくださいね。
それなりのカロリーなので食べ過ぎはダメ
上記カロリーからわかるように、牛バラ肉や豚バラ肉と比較すると100kcal以上カロリーは低いものの、肉です。
他の肉と比べても平均的かな・・くらいのカロリーなので食べ過ぎるとカロリー過多で太ることにつながってしまいます。
「ラム肉は低カロリー」という考えは持たずに、食べることです。
毎日お腹がいっぱいになるまで食べるということはもってのほかですよ。
食べ続けたら太るので気を付けましょう。
一緒に摂る食品に注意
ジンギスカンとして食べられることが多いラム肉、他にはどのような食べ物を乗せていますか?
モヤシ、タマネギ、ピーマン、ニンジンと野菜だけではなく、おいしいタレには「うどん」、「中華麺」、「餅」などを乗せてもよく合います。
あと、「白飯」が欲しくなる味ではないですか?
これらの食べ物はつい食べ過ぎてしまう傾向にあります。
ダイエット中でなくてもこれらの食べ物も一緒に摂るのであれば太らないように注意が必要です。
原因はラム肉ではなくて生活習慣の乱れかも
生活習慣が乱れているということはないですか?
寝不足では食欲増進につながります。(食欲抑制ホルモンが減少する)
また、寝不足は基礎代謝を下げるとも言われていて、摂取カロリーを消費しづらくなってしまいます。
運動不足で筋力が低下することも基礎代謝が下がる原因でもあり、栄養分や老廃物がうまく入れ替わることができなくなってしまいます。
適度な運動、睡眠をしっかりとるなど生活習慣を見直すことも大切です。
ラム肉にダイエット効果はあるの?
カロリーと栄養成分で説明したように、「L-カルニチン」、「不飽和脂肪酸」などダイエットに期待のできる成分が含まれています。
うまく食べればジンギスカンもダイエットにつながります。
実はラム肉は低糖質と言われていて、100g中に0.1~0.2gと低い数値が出ています。
糖質制限でダイエットをしている人には適した食事になるでしょう。
先に述べた「L-カルニチン」の脂肪燃焼効果、脂肪をエネルギーに変える効果との相乗効果でダイエットに役立ってくれるはずです。
更に運動をすることで効率よくダイエット効果が得られるでしょう。
食べ方にも工夫をすることでダイエット効果は高められます。
ダイエット向けのジンギスカンの食べ方とは
- ラムモモ肉を使う
- ラードの使用は最初だけ
- 鍋に乗った野菜から食べる
- よく噛む
ラム肉は脂の少ない部分を使った方がカロリーは抑えられます。
ジンギスカンを食べる時にラードは鍋に入れたままですが、最初だけ使用してあとは取り出しておきます。
そうすると、肉からも脂が出るのでその分のカロリーを抑えることができます。
野菜から食べることで腸内での脂肪の吸収を抑える働きがあります。
野菜を先に食べることで、少しお腹の中が少し満たされます。
その状態から肉を食べることで食べ過ぎを防ぐことができます。
これはラム肉だけに限った話ではないですが、よく噛むことで脳の満腹中枢は刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。
少しの工夫でダイエットを効果的に進めることができます。
ラム肉の食べ過ぎに関するまとめ
ラム肉はカロリーも他の肉とあまりかわらないことから食べ過ぎると太ってしまいます。
ですが、ラム肉に含まれている「L-カルニチン」脂肪燃焼の効果があり、この成分が牛肉の約3倍、豚肉の約9倍と豊富に含まれていることからダイエットに期待できる肉だということもわかります。
他にも不飽和脂肪酸など血流改善や悪玉コレステロールの抑制などの成分も含まれているので生活習慣病の予防にも期待ができます。
おいしく食べて病気の予防、ダイエット効果が得られるのであれば食べ過ぎは絶対避けたいところです。
食べ方の工夫、皆さんも是非実践してくださいね。
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