ユリ根を食べ過ぎても大丈夫?その成分や効果もご紹介します





ホクホクとした食感が特徴のユリ根は、定番の茶碗蒸しやおせちのきんとん、天ぷらやグラタンなどいろいろなバリエーションが楽しめる食材です。

ユリ根はほのかな甘みがあり、クセがあまりないことからひとたび料理へと姿を変えればとてもおいしく食べることができ、食べ過ぎることもしばしば・・。

しかし、ユリ根は食べ過ぎても体に害のない食材なのでしょうか。

何気なく食べてはいましたが、その成分や効果も気になるところです。

そこで今回は、『ユリ根を食べ過ぎても大丈夫?その成分や効果について』調べてみました。

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ユリ根を食べ過ぎても大丈夫?

いろいろな食べ方が楽しめるユリ根に食べ過ぎの害はあってほしくないですが、実際のところはどうなのでしょう。

ユリ根の毒の真偽は?

ユリ根に毒が含まれていると言われていることをご存知ですか?

確かに毒のあるユリ根もありますが、スーパーなどで購入できるユリ根は食用として栽培されているので、食べ過ぎて毒が回るなどということはなく、安心して食べることができます。

食用ユリ根はオニユリ、コオニユリ、ヤマユリ、カノコユリの4種類のみとなっていて、食用として栽培されているユリ根の約95%がコオニユリです。

この4種類の食用ユリ根は食べるために栽培しているユリ根なので食べることができますが、注意が必要となるユリ根もあるのでしっかり区別することが大切です。

食べてはいけないユリ根は、園芸用、観賞用のユリ根(球根)で栽培の過程に腐敗や病気の予防のため薬剤をしようしているので食べられません。

他にも山などの自然に自生しているものは土壌の状態が安全かわからないこと、ユリの種類が判別できないことがあるので大変危険です。

ユリ科の植物にはアルカロイド系の毒を含むものが多くあり、ヒガンバナ、スズラン、スイセンなどがあげられます。

これらの植物を間違って食べてしまうということは知っている人には考えづらいですが、アルカロイド系の毒を体内に摂り込んでしまうと、呼吸器、消化器、神経系に作用して死亡に至ることもあるので絶対に食べないようにしてください。

 

カロリーと糖質が高い

食用ユリ根に毒の心配はありませんでしたが、ユリ根のカロリーと糖質は高いので食べ過ぎると体のいたるところに影響が出てしまいます。

ユリ根のカロリー1個(約70g)あたり88kcal100gあたり125kcalとなっています。

食品全体から見たカロリーは低いのですが、野菜の平均カロリーが100gあたり36kcalと低い中で比較すると野菜全体の中ではかなり高いカロリーとなっています。

また糖質も高く、1個(約70g)あたり16g100gあたり22.9gとなっていて、野菜全体の中ではかなり高く、食品全体から見てもやや高いところに位置します。

カロリーの摂り過ぎは肥満やメタボリックシンドロームなどの危険にさらされてしまいます。

肥満が生じると高血圧、動脈硬化、糖尿病、痛風、関節痛などを招き、心疾患や脳血管疾患、腎臓病の原因になります。

糖質の摂り過ぎも高血糖の状態になり糖尿病のリスクが高まるだけではなく、血管や神経、網膜を傷付けてしまうこともあり、腎臓病や神経障害の原因ともなってしまいます。

ユリ根を食べ過ぎると必ず起こる症状ではありませんが、このような病気を避けるためにも他の食材とバランスよく食べることが大切です。

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ユリ根の成分や効果は?

ユリ根の食べ過ぎには注意が必要ですが、適量であれば嬉しい効果が得られます。

カリウム:むくみや高血圧の予防

ユリ根にはカリウムが豊富に含まれています。

100gあたり740㎎という数値は野菜の中でもトップクラスを誇ります。

カリウムには細胞の浸透圧を維持する働きがあり、利尿作用もあります。

このことからむくみの予防・解消に役立つだけでなく、高血圧の原因となるナトリウムを尿中に排出働きもあることから降圧作用があります。

他にも神経伝達、筋肉の収縮を調節する働きがあります。

 

食物繊維:腸内環境を整える

ユリ根の100gあたりの食物繊維量は水溶性が3.3g、不溶性が2.1gと豊富に含まれています。

中でもコンニャクに多く含まれることで知られている水溶性食物繊維グルコマンナンがユリ根にも含まれています。

その働きは善玉菌のエサとなり善玉菌を活発化・増殖させて腸内環境を整えます。

善玉菌は腸内に悪玉菌の定着や増殖を抑える働きを持つだけではなく、有害物質を排出する働き、コレステロールを抑える働き、血糖値の急な上昇を抑える働きがあります。

このことから便通を整えるだけではなく、糖尿病や脂質異常症など生活習慣病予防にも期待ができます。

また、冷めた状態で食べることによってレジスタントスターチ(難消化性デンプン)も摂取できます。

レジスタントスターチは血糖値の急な上昇を抑えるだけでなく、塩分・糖分・脂肪分の吸収を抑え、満腹感を持続する働きもあることからダイエットも期待ができる成分です。

 

葉酸:妊娠中のママや胎児に必要な栄養素

ユリ根には葉酸が豊富に含まれていて、その量は100gあたり77㎍です。

葉酸は代謝に大きく関わる働きをしていてタンパク質や細胞の合成を促進し、体の成長にも重要な栄養素となります。

特に胎児が成長していく上での細胞分裂には欠かせない栄養素で、妊娠中のママがしっかり葉酸を摂取することで先天性異常である神経管閉鎖障害(神経管の発育不全)のリスクを低減することができます。

また、葉酸は「造血のビタミン」とも呼ばれていてビタミンB12と共に血液を作る働きがあり、悪性貧血の予防にも働きます。

近年ではコレステロールの低下に役立つ栄養素だと言うこともわかっていて、虚血性心疾患の予防にも期待ができると研究が進められています。

 

炭水化物:体を動かす大切なエネルギー源

ユリ根は炭水化物を多く含みます。

これがカロリーを高くしているともいえますが、炭水化物は摂取してすぐエネルギーとして使うことができる成分です。

体を動かすためだけに役立つのではなく、物事を考える時などにも必要となるエネルギーです。

炭水化物抜きダイエットなどで炭水化物が不足すると体や脳に疲れが出て、ボーっとしたり、体調を崩したりすることもあります。

また特別多いというわけではありませんが、ビタミンやミネラルもバランスよく含まれています。

熱に弱いと言われているビタミンCもじゃがいも同様熱に強い特徴があるため、加熱後の極端な減少ということは見られません。

 

ユリ根は足が早いので注意

ユリ根は足が早く、保存方法が悪いとすぐ腐ってしまいます。

最適な保存方法とは

高温多湿を避けて、水が付かないようにすることが大切です。

・買った時に一緒についてくるおがくずに埋めたまま冷蔵庫で保存、一か月程保存可能

・おがくずがない時は新聞紙で包み袋に入れ冷蔵庫で保存

・鱗片をはがした場合は硬めに茹でてからラップで包み冷凍保存

 

食べない方がよいユリ根とは

・根と眼が伸びたもの

・鱗片をはがしたところに穴があいている

・表面にカビのような白いふわふわが付いている

・切断面の粘りが確認できるもの

 

ユリ根の食べ過ぎに関するまとめ

ユリ根は野菜の中ではカロリーと糖質が高く、食べ過ぎは肥満や生活習慣病などのリスクを高めてしまいます。

また毒を含んでいると言うことについて、お店で購入できるユリ根は毒を含まないので安心して食べることができます。

注意すべきユリ根は園芸用や観賞用、山などに自生しているものを自己判断で食べてしまうことです。

ユリ根の栄養はカリウム、食物繊維、葉酸、炭水化物を豊富に含み、ビタミンやミネラルも多いというわけではありませんが、バランスよく含まれています。

むくみや高血圧の予防、腸内環境を整える、コレステロールを抑える、血糖値の急な上昇を抑える、造血作用、胎児の発育促進、体や頭を動かすエネルギー源など多くの効果を得ることができます。

カロリーと糖質には注意が必要ですが、食べたことがない人もおいしく調理して食べてみて下さいね。

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