皆さんも「ノニジュース」は聞いたことがあるのではないですか?
テレビなどの罰ゲームでもおなじみのとても苦いと言われているあのドリンクです。
良薬口に苦し、健康にとても良いということでも話題になりましたが飲み過ぎは大丈夫なのでしょうか?
健康になるのであればおすすめしたいドリンクですが、どうやら飲んではいけない人もいるようなのです。
飲んで副作用などが出ては大変なので真実を明らかにしていきましょう。
今回は『ノニジュースの飲み過ぎは肝臓への副作用があるの?飲んだら危険な人もいるの?』をテーマに紹介します。
ノニジュースとは?
罰ゲームでよく使われるノニジュースですが、ノニとは一体どんなものかご存知ですか?
ノニは和名でヤエヤマアオキ(八重山青木)と呼ばれ、「ノニ」はハワイでの名称でノニジュースを販売する会社やテレビなどでもノニジュースと呼ばれていることもあり、聞きなれた名称となっていて、他にモリンダやインディアンマルベリーとも呼ばれています。
日本では沖縄地方で収穫でき、熱帯植物なので日本での通年収穫はできませんが、インドネシアなどでは通年結実をするので食用、医薬品、染色と広く利用されています。
見た目はゴツゴツとした緑色の目玉模様の果実で熟すと白くなり、味は青臭く苦い上に酸味まで強いということで日本では食べられることはほぼありません。
しかし、東南アジア諸国では健康維持やスタミナ増進のために食べる大衆性のある存在です。
ノニジュースの飲み過ぎは大丈夫?
クセのある飲み口が特徴のノニジュース、健康には良いイメージがありますが、飲み過ぎはやはり体に悪い影響をもたらしてしまうようです。
薬物性…ノニは薬ではありませんが、薬物性肝障害は誰にでも起こる可能性があるものです。
病院でもらう薬やサプリメント ノニジュースのような健康食品などでも症状が現れることがあるので注意が必要です。
その症状の大半は軽度の肝障害が多く、症状が現れることは少ないとされています。
肝障害が強く出てしまった場合には倦怠感、発熱、吐き気、かゆみなどが現れることがあり、治療をせずに経過してしまうと劇症肝炎という命に関わる肝炎を引き起こす可能性があるので早急に医療機関を受診することが重要となります。
ノニジュースはペクチンという水溶性食物繊維を含んでいて、便秘や腸内環境の改善に効果的な飲み物です。
では、なぜ下痢になってしまうのでしょう?
本来、水溶性食物繊維はお腹の中でゲル状に変化し、余分なコレステロールや胆汁酸などを抱き込んで体外に排出する働きや善玉菌のエサになって腸内環境を良くする働きがあります。
しかし、ペクチンを摂ると一時的に腸内バランスが崩れるということが起こる人もいます。
腸内バランスが崩れるので下痢になる人もいるのですが、逆に便秘になるという人もいるのです。
ノニに含まれる栄養は140種類以上と言われていますが、その中でもノニの特徴成分であるスコポレチン、この成分から得られる効果からの副作用が懸念されます。
スコポレチンには血管拡張作用があるので、本来であれば動脈硬化や高血圧などの生活習慣病に効果的です。
しかし、血管拡張作用は血流量を増やし、痒みや蕁麻疹を招いてしまうことがあります。
飲んではいけない人がいるってホント?
多くの栄養素を含むノニジュースですが、飲んではいけない人がいると言われています。
どのような人が飲んではいけないと言われているのでしょう?
ノニジュースはカリウムを多く含んでいます。
本来、尿からカリウムは排出されるのですが、腎臓病の人は摂取するとカリウムが十分に排出することができず、カリウムの摂取を制限している人もいます。
腎臓病の人がノニジュースを飲むと体内で蓄積されてしまい血中のカリウム量が上昇し、悪心、脱力感、痺れ、不整脈などの症状が現れる高カリウム血症を発症する可能性があります。
妊娠中や授乳中にノニジュースを飲むことは胎児や赤ちゃんに与える影響の情報が少なく、安全性が確立されているわけではありません。
また、現地の民間療法では中絶薬や月経促進薬として使われていたとの情報もあり、堕胎の可能性があるため妊娠中には飲んではいけないとしています。
全ての薬が当てはまるというわけではありませんが、医薬品とノニジュースの相互作用の恐れが懸念されます。
例えば血栓塞栓症の薬(ワルファリン)の場合、ノニジュースに含まれるビタミンKがワルファリンの抗凝固作用を阻害し、効果を減弱するので一緒に飲むことはできません。
また降圧薬の場合、意識障害を併発する急性肝障害を起こしたという事例があるので注意が必要です。
他に利尿薬の中でもカリウム保持性利尿薬はノニジュースにカリウムが含まれることから血中のカリウム量が上昇することもあります。
ノニジュース飲み過ぎに関するまとめ
ノニジュースは健康に良いと評判ではありますが、飲み過ぎによる薬物性肝障害、消化不良、蕁麻疹などに注意が必要です。
特に肝障害については放置してしまうと劇症肝炎を発症する恐れがあるので気を付けましょう。
ノニジュース自体を飲んではいけない人もいます。
腎臓病、ある種の薬を飲んでいる人は血中カリウムが上昇、意識障害を伴う肝障害などの副作用や、薬の効き目を減弱するなどの作用があります。
また、妊娠中に飲むことは安全性が確立されていないことと、堕胎の恐れもあるので飲まない方が良いでしょう。
投薬治療を受けている人は医薬品との相互作用が問題となることがあるので自己判断ではなく、主治医に相談してから飲むことをおすすめします。
とても苦いので飲み過ぎることはあまりないかと思いますが、飲めば必ず健康になるとは過信せずに、ほどほどに飲むようにしましょう。
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