秋の果物の代表的な存在である柿は、上品な甘さが特徴です。
そのまま皮を剥いていただくのも、干し柿にして食べるのも季節を感じることができて美味しいですよね。
その美味しさから調子に乗っていると、ついつい食べ過ぎてしまうこともあります。
しかし柿を食べ過ぎることで、病気になるリスクが上がることはご存知でしょうか?
また石ができてしまったり便秘になってしまうこともあるということで、穏やかではいられません。
「柿を食べると医者が青くなる」といわれるように柿は様々な栄養や効能がありますが、食べ過ぎた場合はどのような悪影響があるのでしょうか。
そこで今回は、『柿を食べ過ぎるとどんな病気になってしまうのか、そして石ができたり便秘になるというのは本当なのか』をご紹介していきます。
柿の食べ過ぎは良くないの?
柿は食べ過ぎなければ豊富なビタミンCやβカロチンを含んでいるので、体に良い果物です。
しかし、食べ過ぎてしまうと、体に良い柿も病気などの悪影響を及ぼすことがあるのです。
今や国民病といっても過言ではない花粉症ですが、実は柿に含まれるタンパク質が花粉症のタンパク質と同じ構造になります。
そのため花粉症をもっている人は、柿を食べ過ぎることでアレルギー症状を発症してしまう可能性があるのです。
これらの原因は体の免疫反応がエラーを起こして、過剰に反応してしまうことで引き起こされます。
花粉症の人はなるべく柿の食べ過ぎには注意し、適量に抑えることが大切です。
柿の食べ過ぎでどんな病気になる?
柿を食べ過ぎたことによって病気を誘発することがありますが、主にどんな病気のリスクが上がるのでしょうか。
柿に含まれるタンニンには、鉄分の吸収を妨げてしまう作用があります。
タンニンを摂取することで、体はまるで鉄分をすでに吸収したと勘違いしてしまうのです。
そうなると本物の鉄分が吸収されることはなくなってしまい、貧血などの病気を引き起こします。
貧血になるとめまいや立ちくらみ、息切れなどの症状が出てしまいます。
柿の長期にわたる食べ過ぎで頭痛がしたり息切れがするときは、鉄分がうまく吸収されていないことが考えられるのです。
柿の食べ過ぎは石ができやすくなる?
柿にはタンニンという成分が含まれていますが、これが意に運ばれると胃酸や食物繊維と合わさることで石ができやすくなります。
この石を「柿胃石」といい、吐き気や嘔吐などの消化器症状を引き起こしてしまうのです。
さらに柿胃石が腸まで流れてしまうと、途中で詰まりを起こして腸閉塞になるリスクが高くなります。
柿の食べ過ぎで石ができたことで腸閉塞になり、ショック症状を引き起こすこともあるので注意が必要です。
柿を連日のように食べ過ぎて、吐き気などの症状が起きた場合には石ができていないか病院で調べてもらいましょう。
この時医師に柿を食べ過ぎてしまったということを伝えると、原因の究明に役立つので申告するようにしてくださいね。
柿の食べ過ぎが原因で便秘になるの?
柿を食べ過ぎることで便秘になりやすくなる原因は、タンニンの成分である「ギブオール」にあります。
ギブオールは腸の内側の壁に膜を作ってしまい、腸の健康的なぜん動運動を妨げてしまうのです。
もともと腸の動きが悪くて便秘がちな人は、さらに悪化する可能性もあります。
妊娠中の女性も大きくなった子宮に腸が圧迫されて、便秘になる人が多いです。
また柿には水分がたくさん含まれているので、食べ過ぎによって体を冷やしてしまいます。
それによって、腸の働きが悪くなって便秘になることも考えられるのです。
そのため柿を食べ過ぎてしまうと、余計に便秘がひどくなるので注意しましょう。
柿の食べ過ぎに関するまとめ
柿を食べ過ぎるとどんな病気になってしまうのか、そして石ができたり便秘になるというのは本当なのかをご紹介してきました。
柿は花粉症のタンパク質と構造が同じような感じなので、花粉症をもつ人はそうでない人に比べてアレルギー症状が起きやすい傾向にあります。
さらに柿に含まれるタンニンによって鉄分の吸収が阻害され、貧血などの病気になってしまうのです。
そのタンニンは胃酸と食物繊維が反応することで、消化器官の中に「柿胃石」という石を作ってしまいます。
またタンニンに含まれるギブオールが腸内に膜を作り、ぜん動運動を妨げる作用があります。
このことで腸の働きが低下して、便秘を引き起こすのです。
柿は食べ過ぎず適量ならば体に良い果物ですが、病気や便秘などのリスクも上がるので食べ過ぎには注意しましょう。
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