ドラゴンフルーツはスーパーフードとして名高く、栄養価が高いのでさまざまな良い効果をもたらしてくれると近年話題のフルーツです。
果皮の色は赤色と黄色、果肉の色は赤色と白色に分かれ、完熟したものはとても甘くおいしく食べることができます。
デザートとしてだけではなくサラダとして食べることも多いので、いろいろな味が楽しめます。
しかし、食べ過ぎはお腹を壊しやすいと言われているので注意が必要です。
スーパーフードだからと食べ過ぎている人も中にはいるかもしれませんね・・。
お腹を壊すというのは本当なのでしょうか。
今回のテーマは『ドラゴンフルーツを食べ過ぎるとお腹を壊す?』です。
ドラゴンフルーツを食べ過ぎるとお腹を壊す?
ドラゴンフルーツを食べ過ぎるとお腹を壊してしまう人もいます。
原因としていくつか考えられるので見ていきましょう。
食物繊維の摂り過ぎ
ドラゴンフルーツには食物繊維が含まれています。
100gあたりの食物繊維量は1.9gで水溶性食物繊維0.3g、不溶性食物繊維1.6gとなっています。
ドラゴンフルーツ1個あたりの可食部の重さを260gと考えると食物繊維量は4.94gとなり、水溶性食物繊維0.78g、不溶性食物繊維4.16gとなります。
水溶性食物繊維の働きは善玉菌を増やして腸内環境を整える整腸作用がある他、胆汁酸やコレステロールを吸着し体外へ排出する働き、糖質の吸収を穏やかにして食後の血糖値が急激に上がることを防ぐ働きがあります。
不溶性食物繊維の働きは水溶性食物繊維よりは劣るもののこちらも善玉菌が増えるため整腸作用があり、便に水分を含ませ量増しをし、腸を刺激することで蠕動運動を活発にし、便通をスムーズにします。
どちらの食物繊維も排便には重要となりますが、摂り過ぎは下痢を起こすこともあります。
食物繊維によって蠕動運動が過剰になってしまうと便が腸に留まる時間が短くなると、排泄までの間に十分な水分の吸収が行われません。
下痢を起こしている場合、必要な栄養分まで吸収されずに排泄されてしまいます。
体にも負担がかかるので食物繊維の摂り過ぎには注意が必要です。
体の冷えが下痢を招く
果物には体を冷やす果物、体を温める果物があります。
ドラゴンフルーツは体を冷やす果物に属していて、他にも体を冷やすと言われている果物にはバナナ、パイナップル、マンゴー、キウイなどがあげられます。
体を冷やす果物には酵素を含むもの、抗酸化作用があるものが多く、健康や美容に役立ちます。
しかし、食べ過ぎると体は冷えてしまいます。
体の冷えは内臓を冷やすこととなり、消化器官【胃腸】の機能を低下させてしまいます。
機能が低下した胃腸は消化不良を起こし、下痢を招いてしまうことがあります。
マグネシウムの摂り過ぎは大丈夫?
ドラゴンフルーツにはマグネシウムが多く含まれています。
マグネシウムは便秘に効くと言われているにがりやサプリメントに含まれていますが、ドラゴンフルーツに含まれているマグネシウムは下痢を起こさないのでしょうか。
ドラゴンフルーツ1個あたり可食部260gに含まれるマグネシウムの量は106.6gです。
マグネシウムの働きは他のミネラル、カルシウムやリンと共に歯や骨の形成に携わり、意外と知られていない血圧の上昇を抑える作用、血栓ができるのを防ぐ作用、悪玉コレステロールを減少させる作用から高血圧や動脈硬化が原因で起こる病気の予防、神経伝達を正常にする働きがあるので、気持ちを落ち着かせる効果に役立ちます。
体には重要な栄養で生命活動には欠かせないものとなります。
下痢との関係性は、通常ドラゴンフルーツのように食品から摂るマグネシウムを摂り過ぎたとしても過剰分は尿として体外に排出されるので摂り過ぎるという心配はありません。
むしろ現代人はマグネシウムが不足しがちなので、積極的に摂るべき栄養素の一つです。
しかし、ダイエットや便秘に効果があるというにがりやサプリメントから摂るマグネシウムは摂り過ぎると下痢になる可能性があるので摂取量には注意が必要です。
ドラゴンフルーツについて
熱帯地方に生息しているサンカクサボテンの果実で、レッドドラゴン、ホワイトドラゴン、ピンクドラゴン、イエロードラゴンなどの種類があります。
アボカドほどの大きさで、果皮は赤色、黄色、果肉は赤色、白色と種類ごとに異なり、果肉には黒ゴマのような種子が点在し、食べるとその食感はキウイフルーツに似ています。
冒頭で「完熟したものはとても甘く」と述べていますが、日本では完熟したドラゴンフルーツを食べられるのが沖縄、九州など日本の中でも南の方に限られていて、なかなか口に入ることがないのが実情です。
日本で食べられるドラゴンフルーツのほとんどは海外で作られていて、輸入にあたり日持ちしなければならないので完熟する前に収穫されて日本へとやってきます。
収穫した後は甘みが増すことはなく、追熟はしないので収穫された時点までの甘みしか感じることができません。
輸入品が出回っていることが多いのでドラゴンフルーツは味がない、味が薄いと思っている人も多くいるでしょう。
しかし、それを逆手に取ってアイスクリームやヨーグルトと一緒に食べたり、サラダなどにして味を変えたりすることができるので輸入ドラゴンフルーツもおいしく食べることができます。
沖縄や九州地方で食べられる完熟ドラゴンフルーツの糖度は20前後で、桃、ブドウ、メロンなどの果物と肩を並べる甘さにまでなります。
ドラゴンフルーツの甘さは果糖ではなくブドウ糖なので、その味はさっぱりとした甘さで、後味に心地よい酸味を感じます。
ドラゴンフルーツの栄養は?
ドラゴンフルーツには食物繊維とマグネシウムが含まれていることは述べてきましたが、他に多く含まれる栄養素はどのようなものなのでしょうか。
栄養素と効能を見ていきましょう。
ドラゴンフルーツにはカリウムが多く含まれています。
100gあたり350㎎、1個(260g)あたり910㎎が含まれています。
カリウムは塩分・糖分摂り過ぎ、汗をかく、ストレスなどで失われてしまうミネラルです。
カリウムには体の水分量、塩分量を調節し、過剰分を体外へ排出する働きがあることからむくみの予防・改善や血圧を下げる、高血圧の予防などに役立ちます。
また、神経伝達を促す働き、心臓などを含む筋肉の働きを調節、腎臓に溜まりやすい老廃物の排出に役立っています。
ドラゴンフルーツは妊娠中のママに多く必要となる葉酸が含まれています。
葉酸はタンパク質や細胞を作るDNAを合成するときに不可欠な栄養で、赤血球を作る家庭にも大きく関わっています。
細胞分裂が活発な胎児の生育には特に重要なビタミンで、妊娠中には通常の2倍以上の葉酸が必要とされ、積極的に摂るべき栄養素の一つでもあります。
また、活性酸素を発生させると言われているホモシステインをビタミンB12と共に作用することで動脈硬化や脳の委縮などを予防するというメチオニンに変えるための補助的要素があるという研究結果が出始めているので将来的には病気の予防ができるのではないかと期待されています。
果肉が赤色のドラゴンフルーツにはベタシアニンとアントシアニンというポリフェノールの一種が含まれています。
ベタシアニンとアントシアニンは強い抗酸化作用を持ち、紫外線やストレス、生活習慣から体内に発生してしまう活性酸素を除去する働きがあります。
体内から活性酸素を除去することが肌や細胞の老化、癌や生活習慣病などの病気を防ぎ、体を守ることとなります。
ベタシアニンはビタミンCとの働きによってメラニン色素の発生を抑える働きがあります。
アントシアニンは加齢や酷使で疲れ目の原因となるロドプシン(目の網膜に存在)の低下を改善します。
ロドプシンの再合成を促し、かすみ目や疲れ目などの軽減、視力低下の予防に役立ちます。
ドラゴンフルーツの食べ過ぎに関するまとめ
ドラゴンフルーツを食べ過ぎると食物繊維が多く含まれていることと、体を冷やす果物であるということからお腹を壊すことがあります。
食べ過ぎ胃腸への負担となるので食べ過ぎには注意が必要です。
マグネシウムに関しては食品から摂る分には過剰症などの心配はないようです。
栄養面を見ると骨の形成や生活習慣病の予防、強い抗酸化作用もあり美肌にも期待ができ、妊娠中のママにも嬉しい葉酸も含まれていることから1個で健康にも美容にも役立ちます。
現在では1個当たりの価格が高いところも多いのですが、見かけたら是非購入してみてくださいね。
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