皆さんは「ヘンプオイル」という油をご存知ですか?
ヘンプオイルは大麻の実から抽出され、多方面で活躍が見られる油です。
ヘンプや大麻と聞くと、麻薬と結びつく人が多く不安を感じる人も多いのではないかと思います。
そんな不安から食用油としての使い過ぎには麻薬のような陶酔症状などの副作用があるのではないかと考えてしまいます。
合わせて効果的に栄養が摂れるのであればそちらも知っておきたいですよね。
今回は『ヘンプオイル使い過ぎの副作用、効果的な使い方』について紹介していきます。
そもそもヘンプオイルって何?
ヘンプオイルとは大麻の実【麻の実】から抽出される油で栄養価が高いと言われ、近年注目を集めている油です。
冒頭にも述べたように大麻=麻薬と考える人も多いので、それが食品として体内に摂り入れて問題はないのか、と疑問を持つ人もいるかと思います。
陶酔症状などを引き起こす成分は【麻の実】には含まれておらず、葉と穂の部分に含まれているので麻の実、ヘンプオイル、また種子、茎は規制外となっていて問題はありません。
と言うのも、陶酔症状を引き起こすTHC[テトラヒドロカンナビノール]という多幸感を得られる成分が食用のものだと1%以下と低く、微量しか含んでいないことからです。
ちなみに多幸感を得ることを目的とする大麻のTHC含有量は20%以上にもなるそうです。
ヘンプオイルの抽出方法は麻の実に圧力をかけて搾る圧搾法と溶剤を使って搾る方法があり、圧搾法で抽出したオイルの方が安全に使用できるとされています。(抽出に使う溶剤は蒸留法で除かれますが残ってしまうこともあるため。)
ヘンプオイルは食用として使われますが、含まれるα-リノレン酸が熱に弱いことから加熱調理には向かず、そのまま摂取することをおすすめします。
食用以外にはマッサージ、スキンケアやヘアケアオイルとしても用いられ、保湿力も優れていることから特に女性におすすめしたい油でもあります。
ヘンプオイルの使い過ぎで副作用が起きる?
ヘンプオイルは食用、スキンケア、ヘアケアなどさまざまな使用法があると述べてきましたが、実際には大麻の実【麻の実】から抽出されているオイルです。
副作用の心配がされますが、悪いイメージばかりが先行しているだけで現時点では問題となる重篤な症状、副作用はないと言われています。
ですが、どのようなものでも過剰摂取は体への負担になってしまいます。
ヘンプオイルも過剰摂取をしてしまうと腹痛や下痢を引き起こすことがあります。
ヘンプオイルの一日の摂取量の目安は大さじ一杯程度とされています。
必要以上を摂ることは控えて、体に負担をかけないようにしましょう。
ヘンプオイルの効果的な使い方は?
ヘンプオイルには現代人に不足しがちなオメガ3脂肪酸の一種α-リノレン酸が多く含まれています。
α-リノレン酸は熱に弱いという特徴を持っています。
40℃以上になってしまうと変質してしまうので、炒め物などの加熱調理には向いていません。
おすすめの摂り方は・・・
①そのままティースプーンなどで飲む
味に摂りづらい癖があるわけではないのでそのまま飲んでもさらっと喉に流れていきます。
ほのかにナッツの風味を感じるオイルです。
②スムージーやヨーグルトにかけて摂る
味に癖のないオイルなので、お気に入りのスムージーに一かけ、ヨーグルトと一緒に摂っても味を変えることなく、おいしく摂ることができます。
③ドレッシングにしてサラダと一緒に摂る
そのままオリーブオイルのようにサラダにかけて食べるのもおすすめですが、味に少しアクセントをつけたい時はめんつゆで簡単アレンジができます。
ヘンプオイル:めんつゆ(3倍濃縮)が2:1になるように混ぜます。
他にもヘンプオイルにレモン果汁と塩、ブラックペッパーを少々、お好みでにんにくを加えるだけで簡単に味を変えることができます。
アレンジは他にもいろいろあるので自分に合ったものを見つけてくださいね。
④料理にかけて摂る
加熱調理に弱いとされていますが、できあがった料理にかけて摂ることに影響はないようです。
味噌汁とは相性がいいとされ、他にもシチューなどの隠し味におすすめです。
納豆にかけてもおいしく食べられます。
ヘンプオイルの栄養素は?
リノール酸、α-リノレン酸
ヘンプオイルにはオメガ3脂肪酸のα-リノレン酸が多く含まれていると先程述べました。
これは体内で作ることのできないもので、リノール酸(オメガ6脂肪酸)と共に必須脂肪酸とされています。
現代人にはオメガ6脂肪酸の過剰摂取、オメガ3脂肪酸の不足が問題視されていて、バランス良く摂取することができていません。
オメガ6:オメガ3の推奨されるバランスが4:1のところ、ヘンプオイルは3:1と優れたバランスが取れています。
リノール酸には悪玉コレステロールを減らす働きがあり、血圧を下げるなど血管の健康維持に役立ちます。
他に免疫機能を保つ働きがあることから健康な肌作り、子どもの成長を補助する働きもあります。
α-リノレン酸にも悪玉コレステロールを減らす働きがあり、血液が流れやすい状態を維持して血栓を予防、不整脈を抑えるなどの働きがあることから血管の詰まりが原因で起きる心筋梗塞や脳梗塞の予防にも効果的です。
また免疫調節作用もあり、炎症反応を抑えることからアレルギーの症状を抑える働きもあります。
ビタミンA、C、E
ヘンプオイルは女性には嬉しい肌を健康に保つ上で大切な栄養素、ビタミンA、C、Eを含んでいます。
ビタミンAには肌の健康維持の他、目や粘膜の健康維持、抵抗力強める働きがあります。
ビタミンCはコラーゲン作りに欠かせない栄養素です。
また、ストレスに弱い現代人には打ち勝つためにも摂取が必要となります。
不足しがちな鉄の吸収を良くする働きもあり、鉄と一緒に摂ることをおすすめします。
ビタミンEには血流改善効果があり、冷え性の改善が期待できます。
また、抗酸化作用もあることから錆びない体を作るためにも役立ち、ビタミンCの持つ抗酸化作用との相乗効果も得られるでしょう。
ミネラル
ヘンプオイルにはミネラルが豊富に含まれていて、不足しがちな鉄、銅、亜鉛、マグネシウムが摂取できます。
貧血の改善に効果のある鉄、銅、皮膚や粘膜の健康の維持に役立ち、新陳代謝やエネルギー代謝に関わる亜鉛、カルシウムと共に歯や骨の健康、血圧を維持するのに働く他、神経の興奮を抑える働きをするマグネシウム、どれも生命維持や免疫機能に欠かせない栄養素です。
食物繊維
ヘンプオイルには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれています。
水溶性食物繊維には糖質の消化・吸収を緩やかにし、余分なコレステロールを吸着して便と一緒に排出する働きを持つ他、善玉菌のエサとなり整腸作用が促されます。
不溶性食物繊維は水分を吸収し便のかさ増しをし、腸の蠕動運動を活発化することで便通をスムーズにします。
ヘンプオイルの使い過ぎに関するまとめ
ヘンプオイルは大麻の実【麻の実】から抽出されたオイルということで、イメージが先行し副作用があるのではとの疑問を持った人も多くいたかと思いますが、現時点では大きな問題となるような症状や副作用はないようです。
ただ、摂り過ぎによる腹痛や下痢などは引き起こす可能性があるので摂取量には注意が必要です。
熱に弱いα-リノレン酸が含まれていることから加熱調理はせずに、そのままサラダやヨーグルトなどにかけて食べることで栄養が変質することなく、効率よく摂ることができます。
不飽和脂肪酸、ミネラル、ビタミン、食物繊維と数多くの栄養素を一度に摂取することができる優れたオイルです。
冒頭にも述べましたが、スキンケア、ヘアケアなどにも用いることができます。
まだ使ったことがない人も生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
コメントを残す