「プチヴェール」 聞きなれない食材ですが、何だかわかりますか?
プチヴェールはアブラナ科の野菜、球状ではないメキャベツで、栄養価が高いとされています。
歴史も新しく、1990年に静岡の増田採種場によって開発されました。
私達にとっても珍しいものなので、その栄養や食べ方、食べ過ぎによる影響もあまり知られていません。
今回は『プチヴェールの栄養や食べ方とは?食べ過ぎても大丈夫なの?』をテーマに紹介するので、是非参考にしてくださいね。
プチヴェールの栄養は?
栄養価が高いとされていますが、プチヴェール自体があまり知られていないので実態は謎・・、早速栄養成分を見ていきましょう。
β-カロテン
β-カロテンは強い抗酸化作用を持っています。
プチヴェールが含むβ-カロテンの量はなんとカボチャの6倍、抗酸化に優れた野菜と言えます。
β-カロテンは私達の細胞や肌のサビ、病気や老化の原因ともなる活性酸素の除去をし、血中脂質の酸化を防ぐので、癌や動脈硬化などの病気予防やアンチエイジングに役立つ栄養です。
β-カロテンはビタミンAに変換されて作用します。
その働きは皮膚や粘膜を正常に保つ働きが免疫力を高めることもあって、風邪や口内炎などの予防、肌あれの改善などに期待ができます。
また、光刺激反応に関わるので夜盲症や眼精疲労の予防にも役立ちます。
ビタミンC
ビタミンCはコラーゲン合成の補酵素として働きます。
コラーゲンと言えば美容のイメージが強いのですが、私達の体を構成する骨、腱、胃腸、血管などの体の大部分に関わっていて、正常な働きをするために欠かせない成分でもあります。
そのため、ビタミンCが不足してしまうと壊血症を発症してしまい、血管の弱化、心臓障害、呼吸困難など様々な症状を起こしてしまいます。
ビタミンCは美肌に効果的ということはよく知られています。
その働きは女性の敵である日焼けやシミの原因となる肌のメラニン色素の生成を抑え、抗酸化作用もあるので肌や細胞の老化を防ぎアンチエイジングに役立ちます。
また、病気に対する抵抗力や癌や動脈硬化の予防にも効果的ということで注目が集まっています。
鉄
プチヴェールは鉄分を多く含んでいます。
野菜の中ではホウレンソウに鉄分が多く含むとされていますが、プチヴェールにも同等の鉄分が含まれます。
鉄には造血作用があり、血液の中の赤血球をつくるヘモグロビンの成分となっています。
ヘモグロビンは呼吸から取り込んだ酸素と結合し、体の様々な場所へと運搬する機能があります。
そのため鉄が不足すると鉄欠乏性貧血を起こし、酸素が不足することから頭痛や疲労感などの症状が現れ、この状態を全力で補う心臓にも負担がかかることとなってしまい、動悸や息切れといった症状も見られます。
カルシウム
プチヴェールのカルシウムは、含有量が多いとされている牛乳の約4倍もの量を含みます。
カルシウムは皆さんが知っている様にその多くが骨や歯の形成や維持に必要となりますが、約1%は血液や筋肉、神経など体を動かすことや生命維持に欠かせない成分でもあります。
子供の成長、妊娠、授乳期、骨がもろくなりやすい高齢期、どの世代をとってもカルシウムは重要となります。
ただ、一度に多くのカルシウムを摂っても吸収できる量には限度があるので、毎日の積み重ねがとても大切です。
現在の日本人にはカルシウムが不足しがちだと言われているので積極的に食事に取り入れていきましょう。
食物繊維
プチヴェールにはさつまいもの約6倍の食物繊維が含まれています。
お腹の調子を整えるとされる食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく摂ることが大切です。
プチヴェールには水溶性と不溶性のどちらもバランスよく含まれています。
食物繊維は便秘解消や整腸作用の他にも栄養の吸収を穏やかにする働きや余分なコレステロールや塩分を排出する働きがあります。
このことから食物繊維を摂ることは糖尿病や脂質異常症、高血圧、動脈硬化などの生活習慣病の予防にもなります。
また、有害物質を吸着して便として体外へ排出することで腸内環境が良くなり、大腸癌のリスクを低減してくれます。
プチヴェールの食べ方は?
プチヴェールの栄養価が高いことはわかりましたが、食べ方についても詳しく見ていきましょう。
プチヴェールの味は?
まだプチヴェールの味について紹介していませんでしたね。
気になるプチヴェールの味はほんのりとした甘みにわずかな苦みがあります。
歯ごたえは葉物野菜でブロッコリーの味に似ていると表現されることもあります。
プチヴェールは糖度が11~13度と高く、ミカンやリンゴと同等の糖度を持ちます。
ただ、プチヴェールにはナトリウムも含まれているので果物の様に凄く甘い・・というわけにはいきませんが、甘さがあるので野菜嫌いの人にも食べやすくなっています。
プチヴェールの食べ方は?
葉物野菜ではありますが、生で食べるとゴワゴワと食感が悪いので茹でてたべます。
沸騰したお湯の中に少々の塩を加え、料理の種類に合わせて茹で時間を調整します。
1分半から3分ほどと短く茹で、その後冷水にとって料理に使います。
野菜には共通して言えることですが、茹でると栄養素が茹で汁に流れ出てしまいます。
先程も紹介したように栄養価の高いプチヴェールですから、レンジ調理したものを料理に使うと栄養をそのままに食べることができます。
プチヴェールのおすすめ料理
①サラダ・・・素材の味をそのままにサラダ、おひたし、和え物に。
②炒め物・・・クセのない味は炒め物にしてもおいしく食べられ、ガーリック+醤油、オリーブオイル+ニンニク+塩コショウ、ごま油+鶏ガラスープの素などお好みで。
③天ぷら・・・シンプルですが、天ぷらにしてもおいしく食べられ、プチヴェールに含まれるβ-カロテンと油の相性がよく吸収率もUP。
④オーブン焼き・・・オーブン焼きにするとおつまみにもなり、作り方も簡単で茹でたプチヴェールをオリーブオイルとクレイジーソルトで和え、耐熱皿に入れ、とろけるチーズ、パン粉を乗せオーブントースターでこんがりと色が付くまで焼く。
プチヴェールの食べ過ぎは体に悪い?
プチヴェールを食べ過ぎると体調が悪くなるかどうかも知られていませんが、現段階では食べ過ぎによる重篤な副作用については報告されていません。
ただ、栄養価の高いプチヴェールは先程も紹介したように食物繊維を豊富に含んでいます。
不溶性食物繊維は消化に時間がかかるもので、食べ過ぎると胃や腸に負担がかかってしまいます。
本来、腸内環境を良くする働きがある食物繊維ですが、食べ過ぎは胃痛や便秘などの消化不良を招くことがあるので注意が必要です。
特に寝る前の食べ過ぎには気を付けたいもので、眠っているものの体は消化作業という活動をしたまま眠りに付くことになり、快適な睡眠をとれない恐れがあります。
プチヴェールの食べ過ぎに関するまとめ
プチヴェールは栄養価が高く、β-カロテン、ビタミンC、鉄、カルシウム、食物繊維など多くの成分が含まれています。
得られる効果も多く、生活習慣病や肥満の予防や改善、美肌、免疫力を高める、骨や歯を健康にする、視機能の維持、腸内環境を整えるなど健康へと導いてくれます。
食べ方は茹でるかレンジ調理をしてからでないと、ゴワゴワとした食感が気になってしまいますが、下処理をしたプチヴェールはクセのない味から様々な料理に使え、素材の味を生かしたサラダや和え物、他には炒め物や天ぷらでもおいしく食べることができます。
食べ過ぎによる重篤な副作用については報告がされていませんが、不溶性食物繊維も多く含むことから消化不良になる恐れがあるので注意しましょう。
まだあまり浸透していないものですが、栄養価も高いので食事に取り入れてみるのもいいですね。
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