自分へのご褒美や家族や友人が集まる時のティータイムにはショートケーキが並ぶこともあるのではないでしょうか。
クリームの甘さ、フルーツの酸味がベストマッチして大好きな人も多いかと思います。
カロリーが高いので太るとわかっていながらも、ショートケーキの数が人数分以上あれば「もう一つ・・」と食べ過ぎている人いませんか?
ショートケーキは食べ過ぎて太るだけではなく、体調不良をもたらすと言われています。
ショートケーキ好きさんにも是非ご覧になっていただきたい、今回は『ショートケーキの食べ過ぎで起こる体調不良』について紹介します。
ショートケーキの食べ過ぎで起こる体調不良は?
ショートケーキと言えばスポンジに生クリーム、イチゴで構成されています。
ショートケーキの食べ過ぎによる体調不良には生クリームが大きく関わっているようです。
今から紹介する症状は生クリームが原因で引き起こされるものです。
糖質が高く生活習慣病を招く恐れ
生クリーム自体(砂糖を加える前の状態)は意外にも糖質が低い食べ物で、動物性生クリームは100gあたり約3.1g、植物性生クリームは100gあたり約2.9gで糖質制限をしている時でも食べられるものです。
ですが、ショートケーキに使われている生クリームには砂糖がたっぷり入っています。
加糖生クリームの糖質は100gあたり約18gと砂糖を加える前の生クリームと比べてもその差は歴然です。
通常、糖質は体内に入ると消化、小腸で分解された後に吸収されます。
その後肝臓を経てエネルギーとなります。
残りはグリコーゲンとなり筋肉や肝臓に蓄積され、再びエネルギーとなります。
この時に生クリームを食べ過ぎるなど糖質を摂り過ぎた場合は再びエネルギーとなるわけではなく、中性脂肪として体に蓄積されてしまいます。
この度合いが過剰になると肥満や脂肪肝につながることとなります。
また、糖質の過剰摂取はAGE終末糖化産物という強い毒性を持つ物質を生成することとなります。
過剰摂取により血液の中でブドウ糖があふれ出しタンパク質と結合、体温で温められて糖化という現象が起こり、この現象がAGE終末糖化産物を生み出します。
毒性の強いAGEの作用は骨や肌の老化、更に血管に蓄積することで動脈硬化を発症し、それが原因で起こる心筋梗塞など致命的な病気の原因であるとも言われています。
生クリームの食べ過ぎなどの糖質の過剰摂取が繰り返されていると血糖値のコントロールが失われ、高血糖の状態となってしまいます。
この状態が長く続くことこそが皆さんも耳にしている生活習慣病の一種、糖尿病です。
脂質が高くこちらも生活習慣病を招く恐れ
生クリームに含まれている脂質は100gあたり38.3gと高く、カロリーも100gあたり422kcalとかなり高くなっています。
脂質は炭水化物・タンパク質と比べると大きなエネルギーを持っており、脂質の高い食品を少量口にしただけでも摂取カロリーが高くなる可能性があります。
脂質を摂り過ぎると血液中の中性脂肪、LDL(悪玉)コレステロールの増加、そのLDLコレステロールを回収する役割のあるHDL(善玉)コレステロールを減少させてしまい、肥満や脂質代謝異常などが起こってしまいます。
LDLコレステロールの増加することで血管内に粥腫(じゅくしゅ:コレステロールなどが溜まってできる瘤のようなもの)を作り、動脈硬化につながります。
中性脂肪自体がLDLコレステロールを増加し、HDLコレステロールを減少させる作用を持っているため、中性脂肪の増加は動脈硬化を進行させる要因の一つとなります。
また、蓄積された内臓脂肪は悪玉物質を分泌、血管の収縮やインスリンの作用の低下などを引き起こし、高血圧や高血糖の原因となります。
脂分が多く胃腸に負担がかかる
ショートケーキを食べ過ぎて気持ちが悪くなった、吐き気がしたと言う経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
ショートケーキにたっぷりついている生クリームは脂分が多く含まれているので胃に負担をかけてしまいます。
脂分を多く含むものは胃から十二指腸への移動(排出)に時間がかかります。
胃は脂分を消化しようと胃液をたくさん分泌しますが、胃酸の中和が追いつかずに腸を傷付けてしまい、防衛本能で胃は動きを止めてしまいます。
胃の動きが止まっているところに更にショートケーキが流れ込んでくると、気持ち悪くなる、胃痛、胃もたれなどの消化不良の症状が出てしまいます。
また、糖質を多く含む食品を食べると分泌されるインスリンにも原因があります。
ショートケーキは先程も述べた様に糖質が高く、食べたあとには血糖値が上昇します。
その血糖値を下げるために膵臓から分泌されるのがインスリンです。
これは体の正常な作用ですが、体(膵臓)にかかる負担が大きいと言われています。
食べ過ぎてインスリンが過剰分泌されると、今以上甘いものを体内に摂り入れたくないと脳からの判断で体に吐き気が引き起こされます。
食べ過ぎだけではなく、乳糖不耐症に注意
『乳糖不耐症』聞きなれない言葉ですが、一説によると日本人の75%の人が乳糖不耐症だと言われています。
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロとしてしまうといった症状が多く見られるようで、お腹が張る、腹痛、下痢などの症状も引き起こされることがあります。
牛乳以外には乳製品であるアイスクリーム、生クリームなどを摂取した時に引き起こされます。
牛乳や生クリームなどに含まれる乳糖は本来小腸で乳糖分解酵素によってグルコース、ガラクトースと吸収されやすく形を変えて吸収されます。
ところが、乳糖不耐症の人は乳糖分解酵素が不足している状態、もしくは無いので小腸で吸収されることがなく大腸に送られてしまうのです。
その結果、細菌の作用により有機酸やガスが発生し、お腹が張る、腹痛、下痢などの症状が引き起こされてしまうのです。
母乳にも乳糖が含まれていて母乳を飲む乳児の体内では乳糖分解酵素が作られるものですが、成長につれ乳糖の摂取が減少すると共に作られる量も減少します。
ショートケーキの食べ過ぎに関するまとめ
ショートケーキにたっぷりついている生クリームに焦点をあてて紹介してきました。
ショートケーキは糖質、脂質が共に高く、食べ過ぎることでAGE終末糖化産物や血管内に粥腫を作り出してしまい、肥満、動脈硬化、高血圧、糖尿病などの生活習慣病を招く恐れがあります。
また、脂分が多いことから胃腸に負担をかけてしまい消化時間がかかること、胃酸の分泌が多くなること消化不良を起こしてしまいます。
他の胃への負担の原因として、甘いものの食べ過ぎがインスリン分泌を過剰にし、体に負担をかけすぎてしまい、防衛本能で脳が甘いものを体内に入れさせまいと吐き気を引き起こします。
食べ過ぎではなく、ショートケーキを食べてお腹に不調を感じた人はもしかすると乳糖不耐症かもしれません。
乳糖分解酵素が不足、もしくは無いことでお腹が張る、下痢などの症状が出ることがあります。
ショートケーキの食べ過ぎは体に良くありません。
適量であれば幸せな気分になれますが、食べ過ぎると肥満、万病の元となりかねないので食べ過ぎにはご注意を。
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