唐辛子を食べ過ぎると胃痛や下痢になりやすいの?





暑い夏の食欲不振に、寒い冬を温かく乗り切るのにも唐辛子が活躍してくれます。

料理にちょい足しで味のアクセントに、ガッツリ使って発汗作用の恩恵をしっかり受けるのもいいですよね。

ですが、唐辛子をガッツリ使った料理を食べて下痢や胃痛を起こしたことのある人はいませんか?

唐辛子を食べ過ぎることがお腹に負担をかけてしまうようなのです。

辛いものが好きな人も多いでしょうから体を壊さない程度の適量も知っておきたいですよね。

今回は『唐辛子を食べ過ぎると胃痛や下痢になるのか』ということを紹介していきます。

 

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唐辛子を食べ過ぎると胃痛や下痢が起きる?

唐辛子を食べて胃痛や下痢が起こるということは体の中でキャパオーバーを起こしてしまい症状が出てしまうことが大半です。

そして、その原因となる成分、唐辛子と言えば連想される「カプサイシン」、皆さんも聞いたことがあるかと思います。

カプサイシンは辛味成分で多く摂取することで胃酸が多く分泌されてしまい、胃酸過多の状態を招いてしまいます。

胃酸過多の状態が胃の粘膜を傷付け、胃痛の原因になります。

また胃だけではなく、腸にも影響を及ぼします。

胃酸過多が消化不良の原因となり下痢を引き起こします。

そもそもカプサイシン自体が私達の体では消化されない成分であることも下痢の原因の一つです。

同じく食物繊維も消化されない成分なのですが、食物繊維の場合は善玉菌のエサとなります。

カプサイシンは善玉菌のエサとなることもできず、腸内にとどまることで消化不良を起こし下痢となってしまいます。

カプサイシンの他の作用として交感神経を緊張させる効果が腸の蠕動運動を活発にさせます。

このことから便は時間をかけずに腸内を肛門の方へと移動し、排泄されます。

本来、便は大腸で水分を吸収して排泄されるのですが、時間をかけずに移動した便は水分を多く含んだ便となってしまいます。

胃痛や下痢だけではなく症状はもっと酷く現れることもあり、「急性胃粘膜病変」といい、びらん、潰瘍に加え、嘔吐、吐血、下血などが引き起こされる可能性があります。

 

胃痛や下痢を予防する方法はあるの?

そのカプサイシンで引き起こされる症状を抑えると言われているものがあるのです。

それは牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品に含まれるタンパク質の一種「カゼイン」です。

食事の前、食事中に摂取することで刺激を緩和することが期待できます。

ですが、お腹の弱い人ですと乳製品で下痢を起こしかねないので注意も必要です。

他にも「タンニン」を含む緑茶、コーヒー、ワインなどが有効です。

腸粘膜のタンパク質と結びつくことで膜ができ刺激を緩和するほか、整腸作用があるとされています。

反対に注意すべきは「」と一緒に摂ることです。

カプサイシンは水に溶けにくく、油に溶けやすいことが特徴です。

料理から油を抜くことはなかなか難しいことですが、カプサイシンが消化器官の上から下まで刺激してしまうので注意が必要です。

 

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胃痛や下痢以外で受ける影響は?

胃痛や下痢は自覚症状のある影響ですが、他に思いもよらぬ症状がカプサイシンによって引き起こされることがあります。

脳に影響する

カプサイシンは摂取することによって刺激や痛みを感じます。

刺激や痛みを感じることでアドレナリンが過剰分泌されてしまい、脳は戦闘状態をとりストレスとなってしまいます。

ストレスから脳の一部である大脳辺縁体や海馬が損傷する可能性があり、うつ病、パニック障害、睡眠障害などの精神疾患を引き起こすこともあります。

 

味覚障害

唐辛子を食べ過ぎるとカプサイシンの作用によって舌が痛くなります。

症状が酷くなると、舌に分布する小さな器官「味蕾」が麻痺してしまうこともあり、味覚障害から味が分からなくなってしまう可能性があります。

 

発癌の可能性

カプサイシンそのものには発癌性はないと言われていますが、カプサイシンを大量摂取することでナチュラルキラー細胞(全身の癌細胞やウイルスを攻撃するリンパ球)の機能障害が起き、癌細胞を抑制することができずに発生させてしまう可能性があります。

実際に唐辛子を多く摂取する国では食道や胃に癌が発生することが多いという説があり、カプサイシン自体に発癌性がないことから保管中のカビや食べ合わせで発生しているのではないかとされています。

 

唐辛子の適量と効果は?

辛いものが好きな人は唐辛子もたくさん使ってしまいますが、先程紹介したようにリスクもともないますので、一日の上限を知っておくことも大切です。

唐辛子の一日の上限は?

カプサイシン5㎎/kgです。

たとえば体重50kgの人の上限は250㎎となります。

鷹の爪1本ずつのカプサイシン含有量に差があるので明確な数字が出せないのですが、大きい鷹の爪1本で0.3~0.7㎎、一味唐辛子であれば100gで20.7~149.7㎎となっています。

一度の食事にふさわしい適量は粉唐辛子:大さじ1/4、鷹の爪:1本、豆板醤・コチュジャン:小さじ1とされています。

 

唐辛子の効果

カプサイシンは悪い作用ばかりではありません。

血流改善、肥満予防

カプサイシンが体に入るとアドレナリンが分泌され、脂肪分解酵素を刺激し脂肪燃焼効果が盛んになります。

このため代謝がよくなり、肥満予防やダイエットに効果的だとされています。

代謝がよくなることで一時的に体温が上がり、発汗効果が得られることから冷え性の改善にも期待ができます。

ただ、汗をかいた後に拭かないと体は冷えてしまいますので気を付けましょう。

 

食欲増進

お腹に悪いイメージを植え付けてしまいましたが、適量であれば食欲増進につながります。

唾液、胃液などの消化液の分泌を活発化させ、消化を促してくれます。

また、唐辛子に含まれるビタミンA、ビタミンEとの相乗効果から血行を促進し、老廃物の排出に働き、代謝アップから疲れにくい体作りにも役立ちます。

 

生活習慣病の予防

カプサイシンが血行の促進、新陳代謝をよくするという効果があるので、老廃物の排出を促すほか、料理にうまく使うことで塩分・油分の摂り過ぎを防ぐことに期待ができます。

またコレステロールの抑制効果があるとも言われているので、動脈硬化などが原因で起こる病気の予防にも役立ちます。

 

 

肌を健康に

カプサイシンを摂ることで分泌されるアドレナリンが肌の代謝をアップさせることで皮脂分泌を調節に働くと考えられています。

唐辛子に含まれるビタミンA、ビタミンE、ビタミンCがもたらす効果、抗酸化作用との相乗効果でさびない肌を作り、肌を健康に保つ働きが期待されています。

 

 

唐辛子の食べ過ぎに関するまとめ

唐辛子は食べ過ぎると胃痛や下痢になるのか ということを調べてきました。

やはり食べ過ぎは胃や腸などの消化器官などに刺激を与え、胃痛も下痢も招いてしまいます。

その原因となるのが「カプサイシン」。

対策として乳製品などに含まれるカゼインや緑茶、コーヒーに含まれるタンニンを摂ることが効果的とされています。

更にカプサイシンは摂り過ぎることで脳や味覚へ影響を及ぼし、癌細胞を発生させる可能性もあることがわかりました。

一度の適量は粉唐辛子:大さじ1/4、鷹の爪:1本、豆板醤・コチュジャン:小さじ1とされています。

カプサイシンは適量であれば生活習慣病予防や女性にも嬉しいダイエットや美肌に役立つとも考えられています。

体に負担がかかってはいけません、上手に摂取して必要以上に摂ることには注意したいものですね。

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