人参といえば年中値段があまり変わらず、和洋幅広い料理に使える定番野菜ですよね。
赤ちゃんの離乳食にも、人参を最初に食べさせたお母さんも多いのではないでしょうか?
色が濃い緑黄色野菜で、栄養価も高いことから積極的に食べていきたい人参。
しかし…調子に乗って食べ過ぎてしまうと、副作用として体に影響が出る可能性があるのです。
定番の野菜だけに、人参の食べ過ぎで副作用が出るかもしれないなんて気になりますよね。
そこで今回は『人参の食べ過ぎで体にあらわれる副作用はどんなものがあるのか』を、詳しくご紹介していきます。
人参の食べ過ぎによる体への副作用は?
人参を食べ過ぎてしまうことで、体にどんな副作用が起こるのかというと…。
主な症状は「柑皮症」という副作用です。
柑皮症と言われてもどんなものなのかいまいちピンときませんが、みかんを食べ過ぎた時に手が黄色くなる症状と言えばわかると思います。
人参を食べ過ぎたときも、みかんと同じく皮膚が黄色くなる症状が出てしまうのですね。
これは人参にたくさん含まれているβカロチンの影響で起こるものです。
βカロチンは摂取すると体内でビタミンAに変換していきますが、十分足りている状態でさらにβカロチンをとると皮膚が色づいてしまいます。
肝臓が悪くて起きる黄疸とは異なりますので、単に皮膚だけが黄色くなっていくのが特徴です。
人参などβカロチンを含む食材の食べ過ぎを中止すれば、自然と治ってきますので心配は要りません。
人参はどのくらいから食べ過ぎなの?
人参の食べ過ぎといっても、具体的にどの程度の量が許容範囲なのかわかりませんよね?
人参の食べ過ぎによる副作用といえば皮膚が黄色くなる柑皮症くらいなので、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。
ただ1日のビタミンA摂取目安量が男性の場合は900μg、女性の場合は700μgとなっているのでβカロチンもそれに準ずる量を摂取しましょう。
普通サイズの人参1本のβカロチンで、およそ750μgのビタミンAが摂取できます。
他の野菜との兼ね合いも考えると、1日に1本の人参を食べれば十分です。
ただ、これ以上食べ過ぎたところで体に害はないので安心してくださいね。
人参の食べ過ぎはビタミンAのとりすぎになる?
ビタミンAは皮膚や粘膜を丈夫にしてくれる栄養素ですが、とりすぎも良くないのが特徴です。
人参に含まれるβカロチンは体内でレチノールというビタミンAに変わります。
しかしレチノールは肉などに含まれる動物性のビタミンAと違って、体内に蓄積することはありません。
そのため一般的にビタミンAの過剰摂取が良くないと言われる妊婦さんなども、人参は食べ過ぎたとしても体に影響はないのです。
もちろんレチノールの過剰摂取で害のある副作用が起こることもないので、ビタミンAのとりすぎという点では心配無用になります。
それどころか人参のβカロチンは抗酸化作用も期待できるので、食べ過ぎても活躍してくれるので嬉しいですね。
人参は大量に食べ過ぎなければ体に良い野菜!
人参は食べ過ぎることなく、適量を摂取していればとても健康に良い野菜です。
栄養価の高い緑黄色野菜に分類されて、食物繊維も豊富なので便秘予防にも効果的!
しかも水溶性と不溶性食物繊維をバランスよく含んでおり、人参を食べるだけでお腹がスッキリするのです。
食物繊維は便秘解消だけでなく血糖値を下げてくれる働きもあるので、食べ過ぎなければ糖尿病の予防にもなります。
また人参は食べ過ぎると甘いので太りやすそうに思えますが、実は芋類と比べるとローカロリーな野菜です。
他の野菜よりは少しカロリーが高めではありますが、その分栄養素が豊富なのでメリットの方が多そうですね。
人参は食べ過ぎによる重い副作用もなく、体に良い素晴らしい野菜なのです。
※ 普段の食卓に欠かせない野菜(大根の食べ過ぎ や きゅうりの食べ過ぎ)についてもご覧ください。
人参の食べ過ぎに関するまとめ
人参の食べ過ぎで体にあらわれる副作用はどんなものがあるのかを、詳しくご紹介してきました。
人参を食べ過ぎることで重い副作用はありませんが、βカロチンのとりすぎで皮膚が黄色くなることがあります。
しかし体に悪い影響などは出ないので、少し食べ過ぎても人参は問題ありません。
便秘予防や皮膚や目の健康にも欠かせないビタミンAに変換するβカロチンは、抗酸化作用も期待できます。
1日1本で十分な栄養が摂取できて食べ過ぎによるリスクも少ない人参は、普段から積極的に食べていきたいと野菜と言えます。
普段の料理の彩りや甘味を加えるために、栄養たっぷりの人参をどんどん使っていってみてくださいね!
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