サラダやカツオのたたき、また味噌汁の具としても美味しいみょうが。
シャキシャキした食感が特徴の香味野菜で、生のまま食べられる手軽さも人気の秘密です。
そんな料理にひと味加えるみょうがですが、食べ過ぎると物忘れが激しくなるというウワサがあります。
そんなバカな?と思うようなウワサですが、この真偽は果たして…?
またみょうがの食べ過ぎは物忘れだけではなく、他にも色々な症状が出る可能性があるのです。
そこで今回は『みょうがの食べ過ぎで、物忘れが激しくなるのは本当なのか』詳しくご紹介していきます。
みょうがを食べ過ぎると物忘れが激しくなるの?
みょうがを食べ過ぎると物忘れが激しくなるというのは、正直にいうと嘘です。
みょうがひとつでそんなことになったら、結構大ごとですよね。
しかしこのウワサが出たのには理由があって、それはお釈迦様の弟子にルーツがあります。
そのお弟子さんはとにかく物忘れが激しくて、お釈迦様も頭を抱えていました。
そんなときにお釈迦様はお弟子さんに、名前を忘れないようにと名札をつけたのです。
名札のことを名荷(みょうが)といい、同じ発音だったことからみょうがは物忘れが激しくなるという結びつきができたわけですね。
しかし発音が同じだったからといって食べ過ぎると物忘れが激しくなるとウワサされたみょうがも、とんだとばっちりですよね。
みょうがの食べ過ぎは妊婦に良くないの?
みょうがを食べ過ぎることで、妊婦に必要な栄養がうまく摂取できなくなるという話を聞いたことがあります。
しかしどうして、妊婦はみょうがを食べ過ぎてはいけないという話の流れになったのでしょうか。
それはみょうがに含まれる「シュウ酸」が関係しおり、シュウ酸は鉄分やカルシウムの吸収を妨げてしまうのです。
鉄分やカルシウムは妊婦にとって、赤ちゃんの発育のため非常に大切な栄養素です。
みょうがのシュウ酸によって鉄分がうまく吸収されないと、妊婦にとっては悪影響がでます。
そのために妊婦はみょうがの食べ過ぎが良くない、といわれているのです。
みょうがのシュウ酸を取り除くには、千切りにした後に水にさらしておくと良いでしょう。
みょうがの食べ過ぎは下痢を起こすってホント?
みょうがの食べ過ぎによる下痢は食物繊維が原因だということもありますが、もうひとつ原因があります。
それはみょうがを生で食べることで、含まれる寄生虫によって食中毒が起こるためなのです。
みょうがに含まれる寄生虫の「肝蛭(かんてつ)」により、下痢や腹痛などが起こります。
同時に発熱をする場合もあり、みょうがをよく洗わないまま食べ過ぎてしまったときに感染の可能性があるのです。
実際にみょうがを食べ過ぎて下痢になったという話はそこまで多く聞かないため、寄生虫による症状が起こる頻度はさほど高くありません。
しかし生食するのが心配だという人は加熱調理をするなど、工夫すると良いでしょう。
またスーパーなどで購入したものよりも家庭菜園などで栽培したものの方がより感染しやすいため、しっかり洗ったり火を通したりするのが良いですね。
みょうがの食べ過ぎは口がピリピリする?
みょうがは主に薬味として使われることが多く、その独特な辛味から「大人の食べ物」として認識されていることが多いです。
この辛味がおいしさを引き出しているのですが、実はみょうがに含まれる辛味成分の「ミョウガジアール」は食べると口がピリピリすることがあります。
これは初めて症状が出るとアレルギーと間違えてしまいそうになりますが、パインやキウイなどと同じで単に成分による刺激なのです。
症状の感じ方にも個人差がありますが、もし口の中のピリピリを強く感じて不快な場合にはミョウガを加熱調理しましょう。
火を通すことでミョウガジアールが抑えられて、口がピリピリしにくくなります。
みょうがの食べ過ぎに関するまとめ
みょうがの食べ過ぎで、物忘れが激しくなるのは本当なのか詳しくご紹介してきました。
みょうがの食べ過ぎで物忘れが激しくなる、というのは嘘でした。
単にお釈迦様のお弟子さんが物忘れの激しい人で、名前を忘れないようにお釈迦様がつけた名札の読み方からミョウガと名付けられたため関連付けられたのです。
しかしみょうがの食べ過ぎは物忘れ以外にも、シュウ酸による鉄分やカルシウムの吸収を抑える影響があります。
また下痢を起こしたり口の中がピリピリするなど、意外に知られていない症状がみょうがの食べ過ぎで起こるのですね。
ほとんどの心配な症状はみょうがを加熱調理することでおさまるので、うまく調理法を工夫しながらいただきましょう。
コメントを残す