低カロリーで高タンパクなササミはダイエット向けの食材とは有名なことです。
癖のない味は炒め物、揚げ物、和え物といろいろな料理に姿を変えてもおいしく食べることができます。
ササミそのものに脂分が少なくさっぱりと食べられることから、食べ過ぎてしまうことも・・。
低カロリーとは言え、食べ過ぎると太る心配はないのでしょうか。
ダイエット失敗ということにもなりかねないのでしっかり知っておきたいですね。
今回は『ササミの食べ過ぎは低カロリーでも太る?』をテーマに紹介していきます。
ササミの食べ過ぎは太る?
ダイエットや筋肉をつけるためにササミを食べる人は多くいるかと思いますが、食べ方に注意しなければ「太る」につながってしまいます。
タンパク質が便秘を招く
ササミはタンパク質を多く含んでいます。
タンパク質は血液や筋肉を作る主成分である他、生命の維持に関わり私達の体に欠かせない栄養素です。
ササミに含まれるタンパク質(動物性タンパク質)を摂り過ぎることによって体に吸収されずにそのまま腸へと運ばれてしまいます。
その問題点とは腸へ運ばれたタンパク質が悪玉菌のエサとなってしまい、腸内環境の悪化です。
悪玉菌が増えることで腸の働きが弱くなってしまい、便秘へとつながってしまいます。
また、便秘だけではなく下痢や病原菌の感染の恐れ、腐敗産物が作られてしまい発がんの可能性も生じてしまいます。
便秘は解消すれば体重も元通り、というわけでもなく「太る」とどのように関係しているのでしょう。
読んで字の如く、便が宿るという意味で毎日排便している人でも腸の中に宿便が500g~1kgほど存在していることが確認されています。
排便している人でこの量であれば、便秘をしている人の宿便は多いはずです。
その量は3kg~5kgとされ、便秘をしていることで宿便の量は増え、その分体重も増えてしまいます。
便秘をしている人は腸での消化吸収が正常に行われていません。
必要のない脂肪分を吸収することとなり、皮下脂肪が増えてしまい体重が増えてしまいます。
また、腸内環境が悪いことで代謝が下がってしまい、痩せにくく太りやすい体になってしまいます。
代謝が悪くなるということはカロリーの消費もそれに伴って減少するということで、今までと同じように食事をしていたのであれば、余ったカロリー分が体重に上乗せされることとなります。
脂肪燃焼ができない
代謝が悪くなってカロリーの消費が減少することに加えて、ササミの食べ過ぎはビタミンB1、ビタミンB2の含有量が大変少なく、脂肪燃焼がうまく行われないことにも太る原因があります。
ビタミンB1の働きで一番の特徴と言えるのが糖質の代謝です。
食べ物が体内に摂り入れられ、糖をエネルギーに変換する働きが糖質の代謝です。
ビタミンB2の働きは糖質、脂質、タンパク質の代謝で、エネルギーに変換することです。
ビタミンB1、ビタミンB2が不足することによって糖質、脂質、タンパク質が代謝されずエネルギーとして変換されづらくなるので、そのまま体に脂肪として蓄積されやすくなり肥満へとつながってしまいます。
今回紹介しているササミをダイエットのためにと食べ続けていると、体の中にビタミンB1、ビタミンB2の含有量が少なくなり、糖質、脂質、タンパク質を代謝しづらい体質、また脂肪を燃焼することが難しくなり、太りやすくなってしまいます。
ササミを食べて太らないために
ササミのカロリーは1本(約43g)45kcal、100gあたり105kcalと低カロリー、食べて太ってしまうのはもったいないですよね。
ここはダイエットにササミを食べて体重を落としたいところです。
ササミを食べてダイエット
「ササミダイエット」ということばをネット上で見かけることもあるので、実際に成功している人がいて、間違った食べ方を避ければダイエットに効果を発揮してくれるのです。
ササミダイエットとは白飯、パン、麺などの主食をササミに置き換えるダイエット方法を指します。
低カロリーで高タンパク、白飯を置き換えることでカロリー、糖質ともに抑えることができるのでダイエットに向いている食材と言えます。
この時に注意したいことは一日のうち3食の主食をササミに置き換えないことで、1~2食にとどめておくことが大切です。
というのは先程も述べたように、タンパク質が便秘を招く可能性があること、代謝が落ちてしまうことに加えて、炭水化物が体内に少なくなってしまうのでエネルギーが不足してしまいます。
いつもの食事の夕食1食だけを白飯からササミに置き換えるなど、体に負担をかけない食べ方が望まれます。
おすすめの茹で方
味に癖がないのでいろいろな料理で楽しめるのですが、ちょっとパサパサとした食感が・・という人も多いはずです。
そのような方にはしっとりと食べられる茹で方をおすすめするので是非試してみてください。
方法はとても簡単で、余熱調理が効果的です。
用意するもの:ササミ 3本、水 1ℓ、塩 大さじ1
下処理としてササミの筋はとっておく
①鍋に水を入れ沸騰させ塩を加え、ササミを入れる
②ササミを入れたらすぐに加熱を止める
③5分程そのまま放置して完成
冷めてもしっとり食感で食べることができます。
ササミの栄養成分も紹介
ササミにはタンパク質の他にも注目すべき成分、ナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸、ビタミンK、セレンなどが含まれます。
ナイアシン…糖質、脂質、タンパク質からエネルギーを作り出す時に必要な酵素の補助という役割をしています。
二日酔いなどのアルコール分解などにも働きお酒の飲み過ぎで起こる症状の緩和に役立ちます。
また、肌や粘膜を健康に保つという働きもあります。
ビタミンB6…タンパク質からエネルギーを作り出すとともに、筋肉や血液も作り出されるときにも必要となる成分です。
他に肌や粘膜を健康に保つという働きもあります。
ホルモンバランスも整え、月経前に起こる不快な症状を緩和することにも役立っています。
パントテン酸…善玉コレステロールの産出を促進する働きがあり、動脈硬化から起こる生活習慣病の予防に役立ちます。
また、免疫抗体、ホルモンの産出に関わっているので肌や粘膜を健康に保つという働きもあります。
他にストレスの緩和に役立つと言われています。
ビタミンK…血液凝固因子を活性化させ、出血した時には止血をする働きがあります。
骨に存在するタンパク質の活性化をすることから丈夫な骨作りには欠かせない成分です。
また動脈の石灰化を防ぐとされ、血管の健康にも役立っています。
セレン…細胞や肌の老化を防ぎ、活性酸素の除去など抗酸化作用があります。
老化だけではなく、あらゆる病気の原因となる動脈硬化や癌の予防にも役立ちます。
ササミの食べ過ぎに関するまとめ
ササミはダイエット食に向いているという定説がありますが、食べ過ぎは「太ります」。
というのも、ササミに含まれているタンパク質が便秘を起こしてしまう人もいるからです。
便秘が起これば消化吸収が正常に行われず、代謝も落ちてしまい太りやすい体となってしまいます。
また、ビタミンB1、ビタミンB2の含有量が少ないことから糖質、脂質、タンパク質の代謝、脂肪燃焼もしづらい体になってしまいます。
ササミだけを食べることがダイエットに向いているのではなくて、食事の一食の主食(白飯、パン、麺)をササミに置き換えるダイエット方法があります。
バランスの良い食事を基本に考えてササミダイエットを試してみてはいかがでしょう。
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