きび砂糖の食べ過ぎは赤ちゃんの健康に危険ってホント?





健康に良さそうなイメージのある「きび砂糖」。

こだわって毎日の食事に使っている人も多いのではないですか?

ですが、きび砂糖には注意が必要です。

赤ちゃんの健康に危険を及ぼすと言われているのです。

せっかくパパやママに会いにきてくれたわけですから、赤ちゃんの健康に危険が及ぶとは考えたくないですよね。

その危険とは食べ過ぎることで起きるのでしょうか。

原因が気になります。

今回は『きび砂糖の食べ過ぎは赤ちゃんの健康に危険か』ということの真相を探っていきます。

 

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きび砂糖って何?

見た事や聞いた事があっても実際にきび砂糖がどのような砂糖かわからない人もいると思うのでまず説明をさせてください。

きび砂糖とはサトウキビを絞って抽出する精製中の砂糖液を煮詰めて作ったもので、アクや苦みのない優しい甘さの砂糖です。

サトウキビの本来の味が活かされていて、精製中の砂糖液を煮詰めているので黒砂糖にはおとりますがミネラルも含まれています。

色は薄茶色で、味はミネラル分が残っている分上白糖では感じることのないコクを持っています。

料理(特に和食に合うと言われています。)やお菓子作りと幅広く使われます。

上白糖やグラニュー糖とは違い雑味があるので、素材の味を変えたくないジャムを作る時や、コーヒー・紅茶などに甘みのみを足したいときには不向きと感じる人もいます。

①きび砂糖 ②黒砂糖 ③上白糖の栄養成分(100gあたり)

タンパク質:①0g  ②1.7g  ③0g

ナトリウム:①10~30㎎  ②27㎎  ③1㎎

カリウム:①142㎎  ②1100㎎  ③2㎎

カルシウム:①10~35㎎  ②240㎎  ③1㎎

マグネシウム:①3~20㎎  ②31㎎  ③-

リン:①1.1㎎  ②31㎎  ③-

鉄:①0.15~0.45㎎  ②4.7㎎  ③-

銅:①0.05~0.30㎎  ②0.24㎎  ③0.01㎎

きび砂糖の説明をしてきましたが、この「きび砂糖」の名称は日清精糖の登録商標です。

一般的にはきび砂糖と同じように黒砂糖よりミネラル分が少なく、幅広い場面で使える他社製品もきび砂糖として使われていることもあります。

他社製品は「きび糖」という表示やメーカー独自の名称で販売されています。

今回、きび砂糖(きび糖含む)の危険を探っているうちに、【ボツリヌス菌】の心配があると話題になっていることがわかりました。

 

赤ちゃんにはNG?ボツリヌス菌の心配がある?

皆さんは2017年に赤ちゃんが蜂蜜を食べて「乳児ボツリヌス症」で死亡したというニュースをご存知ですか?

蜂蜜には【ボツリヌス菌】が含まれているので、1歳未満の乳児に蜂蜜は与えてはいけないのです。

ボツリヌス菌が本当にきび砂糖に含まれているの?と、ご家庭で離乳食にきび砂糖を使っているのであれば心配になりますよね。

きび砂糖を販売している日清精糖の説明です。

  • 安心して使える
  • 一定以上の高温で一定時間以上加熱→ボツリヌス菌死滅(EX.120℃で4分以上加熱)
  • 製造工程に120℃で4分以上加熱する工程があるので菌は確実に死滅し、ボツリヌス毒素も完全に無毒化
  • 定期的な製品検査を行っているが、ボツリヌス菌を検出したことはない

 

コープの説明です。

  • コープのきび砂糖は離乳食にも使える
  • 製造工程に充分な加熱処理の工程があるのでボツリヌス菌の心配はない

と、2社は安全と説明しています。

定義として、砂糖のパッケージに「原材料名 原料糖」と記載があるものは製造工程で原料を結晶化させて作られていて、この工程を踏んで作られた砂糖のボツリヌス菌は排除されています。

 

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ボツリヌス菌について

ボツリヌス菌とは嫌気性(生存していくうえで酸素を必要としない)の菌で、熱、薬、乾燥などに強く、煮沸消毒や冷凍、アルコール消毒をしただけでは簡単に死滅しません。

先程も説明していますが、「120℃の場合は4分以上加熱」「100℃の場合は6時間以上加熱」などで死滅という、一般家庭での対処が難しい菌です。

ボツリヌス菌は土、海や川や湖など泥砂などに存在します。

土で汚れている食材をキレイに洗わずに調理することでボツリヌス菌が体内に入ってきてしまうこともあります。

乳児だけでなく大人にも症状が見られ、1984年には集団で食中毒となり36人のうち11人がなくなっています。

1歳未満の乳児が摂取すると、腸管でボツリヌス菌が増殖し、産出される毒素が原因で「乳児ボツリヌス症」を発症します。

乳児は大人と比べると消化機能が未熟であり、腸内フローラが確立されていないことも原因の一つです。

潜伏期間が3~30日で、症状は長く続く便秘、全身の筋力低下、哺乳力の低下、呼吸困難などが見られ、先程も述べた様に死亡するケースもあります。

 

赤ちゃんがボツリヌス菌に注意しなければならない食べ物

砂糖にも上白糖、三温糖、黒糖のように種類があって製造工程もさまざまです。

きび砂糖については安全とメーカーからの説明がありましたが、黒糖はボツリヌス菌が含まれている可能性があります。

精製の工程がきび砂糖よりも少なく、製造工程で結晶化の工程を踏んでいないのでボツリヌス菌の混入が考えられます。

この場合のパッケージは「原材料名 黒糖」のみの表示です。

黒糖でも「原材料名 加工黒糖」の場合は結晶化の工程を踏んでいるのでボツリヌス菌の混入はないと考えられています。

(沖縄黒糖と呼ばれるものは製造工程で120℃以上での仕上げ工程があり、ボツリヌス菌は死滅、汚染はないものとされています。ですが、1歳未満の乳児は摂取しない方がいいと言われています。)

先程も少し触れた蜂蜜、こちらは栄養満点で赤ちゃんにも良さそうと食べさせてしまいそうにもなってしまいますが、厚生労働省から「1歳未満の乳児には蜂蜜を与えないように」と指導があります。

1986年に発生した事例を最初に、約30の報告があり、原因が蜂蜜を摂取したことだと因果関係が明確になっています。

蜂蜜の中は酸素がない状態であることからボツリヌス菌が生存するにはいい条件となっていて、毒素を産出してしまいます。

ボツリヌス菌が死滅する加熱処理がしてあればいいのですが、非加熱処理のまま密封されたものを乳児が食べてしまうと症状が出てしまいます。

他にもあまり聞きなれないものだとは思いますが、コーンシロップも注意が必要とされています。(コーンシロップ:コーンスターチを発酵、酸で分解したシロップ。甘味料として利用される。)

 

赤ちゃんのきび砂糖の食べ過ぎに関するまとめ

赤ちゃんがきび砂糖を食べることはボツリヌス菌の心配があるということが浮上してきましたが、メーカーからの説明で安全ということがわかりました。

赤ちゃんに食べてもらうものなのでママがしっかりパッケージの表示を確認することと、それでも不安であればメーカーに直接確認してから食べさせてあげることをおすすめします。

ですが、まだ赤ちゃんなのでできるだけ素材のうまみを覚えてもらうためにも、できるだけ薄味で食べさせてあげて、きび砂糖の食べ過ぎにならないようにしましょう。

きび砂糖には心配はありませんでしたが、「黒糖」、「蜂蜜」、「コーンシロップ」にはボツリヌス菌が含まれていると考えられているので特に1歳未満の赤ちゃんには絶対に与えないようにしてくださいね。

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