パパイヤの食べ過ぎは危険なの?栄養や効能もご紹介します





南国フルーツの代表として知られているパパイヤ。

熟した果肉は酸味が少なく、特有の香りと甘みがあり、舌触りはなめらかで好きな人には癖になる味です。

また、調理用の青パパイヤというものもあって、こちらは灰汁さえ抜けば味も香りもほとんどないので様々な料理に使うことができます。

まだ食べたことがないという人も栄養や効能、食べ過ぎによる影響もしっかり知って食事やデザートに取り入れてみてはいかがでしょう。

今回は、『パパイヤの栄養や効能は?食べ過ぎても大丈夫?』をテーマに紹介します。

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パパイヤの栄養や効能は?

パパイヤの栄養はアメリカの研究機関で作成されたファンタスティック・フルーツという果物が含む栄養[ビタミンC・葉酸・カリウム・鉄分・カルシウム・食物繊維・カロチノイド]の一日の摂取量率を評価したランキングで見事ベスト5にランクインしました。

以前より栄養価が高いと言われているオレンジ、リンゴ、バナナを上回る結果が出ています。

さっそく、注目すべき栄養成分を見ていきましょう。

イソチオシアネート:抗酸化作用、発癌抑制作用

イソチオシアネートはわさびや大根などを食べたときに鼻にツーンとくる刺激の原因となっている成分で辛味の元で、甘いパパイヤとは結び付きませんが、このイソチオシアネートが様々な効果を持っています。

その働きは解毒酵素を活性化することによって肝臓での解毒を促進し、発癌性物質など体に害となる物質の無毒化を担って、癌の予防、抗癌剤や食事療法などの治療にも用いられることがあります。

また、抗菌作用や抗炎症作用も持ち、食中毒を引き起こすことで有名な病原性大腸菌O-157、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオに働き、イソチオシアネートを含むわさびをおろしたものの中に12時間置くと死滅すると言われている他、同成分を含む大根おろしの汁でうがいをすると口内炎や歯肉炎などの炎症を抑える効果があります。

更に消化液の分泌を促すので代謝が上がり、血行促進にもつながることで冷え性、肩こり、頭痛などの予防・改善に役立ち、代謝が上がることは女性にも嬉しいダイエットの味方にもなります。

女性に嬉しいと言えば、アンチエイジング効果も期待できると言われていて、これはイソチオシアネートが高い抗酸化作用を持ち、肌や細胞の老化を防ぐ働きをするからです。

  

パパイン:基礎代謝アップ

パパインはパパイヤから見つかった酵素で青パパイヤに含まれ、熟したパパイヤからはほぼなくなってしまい、効果を得ることができません。

パパインはタンパク質、糖質、脂質の三大栄養素を分解する働きをもちます。(多くはタンパク質のみ、糖質のみといった特定の栄養のみを分解する酵素しか含みません。)

その働きは強力な分解酵素であることから消化促進作用を持ち、消化されずに腸内に残ってしまったものがあるなどの消化不良の場合に、タンパク質分解酵素が内容物を分解するので有害物質である未消化物の異常発酵を抑え、消化・吸収が理想的に行われる環境を作ります。

また、消化促進作用が強いため、代謝酵素の働きも同時に高まり、更に免疫力も上がることとなります。

基礎代謝が上がれば脂肪を燃焼しやすい体になるので、太りにくく痩せやすい体質に変わっていくので、ダイエットの強い味方となるだけではなく、肌のターンオーバーも正常化されるので、美肌作りにも役立つでしょう。

基礎代謝アップは体温を上げることにもなるので、血流の改善、冷え性や肩こりなどの予防・改善につながります。

 

ポリフェノール:抗酸化作用

ポリフェノールは赤ワインに含まれていることが有名で、高い抗酸化作用があります。

青パパイヤにポリフェノールが多く含まれているのですが、その含有量は赤ワインの約7.5倍にもなります。

抗酸化物質であるポリフェノールは体の錆びの原因となる活性酸素を除去する働きがあります。

活性酸素は体には必要な物質ではありますが、問題となるのは増えすぎること、紫外線、大気汚染、食品、ストレス、喫煙などが原因で、正常な細胞まで傷付けてしまい、老化や病気などを招いてしまいます。

活性酸素は体内の脂質、中性脂肪やコレステロールを酸化させ、過酸化脂質という物質に変化させてしまい、これもまた癌や動脈硬化などのいろいろな病気の原因となります。

ポリフェノールの抗酸化作用は動脈硬化から起こる生活習慣病、心臓病、癌など病気の予防に期待ができる他、シミやシワなど肌の老化にも役立ちます。

コレステロールを減少させるという働きが血流の改善に役立ち、動脈硬化や高血圧などの予防や改善にも期待ができます。

 

β-カロテン:ビタミンAの働き、抗酸化作用

β-カロテンは緑黄色野菜などの色の濃い野菜などに多く含まれるカロテノイドで、完熟したパパイヤにも含まれている成分です。

β-カロテンの働きは強い抗酸化作用と免疫力を高める働きがあり、増加しすぎると有害な活性酸素を除去し、生活習慣病や癌などの予防、心臓病や一部の癌を発症するリスクを低減させると言われています。

ビタミンAとしての働きもあり、目や鼻などの粘膜を最近から守る、皮膚を健康に保つ、成長を促進する、視覚の暗順応(薄暗いところでも視力を保つ働き)などの効果があります。

また、ビタミンAには抗酸化作用と上皮組織を健康に保つ働きがあるので、腫瘍の発生を予防、免疫機能を高めることに期待がされています。

β-カロテン(ビタミンA)不足は暗順応障害、皮膚や粘膜には乾燥や角質化が見られ、成長にも携わる栄養なので、子供のビタミンA不足は成長が止まることもあります。

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ビタミンC:美肌作り、抗酸化作用

パパイヤにはビタミンCが多く含まれていて、その量は100gあたり50㎎と果物の中でもトップクラスになります。

ビタミンCはコラーゲン生成に不可欠な成分で、ビタミンCが不足するとコラーゲンの合成がされません。

コラーゲンと言えば肌への影響が大きいと思われがちですが、コラーゲンが合成されないと、血管がもろくなり壊血病を発症します。(壊血病の症状:倦怠感、皮膚蒼白、乾燥などが初期症状で後に歯茎、筋肉、粘膜、骨膜、皮下に出血が起こる)

ビタミンCの他の働きは紫外線が与える肌への影響、日焼け、シミ、活性酸素の増加で起きる肌の老化などを招いてしまうのですが、ビタミンCはこれらの原因となるメラニン色素の生成を抑え、色素沈着を防ぎ、抗酸化作用もあることから活性酸素の除去する働きがあります。

近年ではビタミンCの抗酸化作用が注目されていて癌や動脈硬化の予防にも期待されています。

 

葉酸:妊活・妊娠中に大切な栄養

パパイヤには葉酸も多く含まれていて、100gあたり44㎍となっています。

葉酸は妊娠中のママや胎児、妊活をしている人には大切な栄養で、通常時の2倍以上の摂取が必要となり、食事だけで補うことが難しいのでサプリメントから摂る人も多くいるようです。

葉酸の働きはDNAやRNAなどの核酸やタンパク質の合成、細胞を生産する補助的役割があり、赤血球の細胞の生産にも関わっているので、細胞分裂が頻繁に行われる胎児が健康に成長するためには重要な栄養となっています。

妊娠中(特に妊娠初期)に葉酸をしっかり摂っておくことで、胎児の先天性異常である神経管閉鎖障害のリスクを低減させます。

また、葉酸はビタミンB12と共に造血を助けるビタミンとなっていて、悪性貧血の改善に役立ち、これらの栄養は近年の研究でコレステロールを低減させ、虚血性心疾患の予防に期待ができるとされています。

 

パパイヤの食べ過ぎは大丈夫?

栄養が豊富で体や肌を元気にしてくれるパパイヤの栄養を余すことなく自分のものにしたい!とたくさん食べてしまいたくなりますが、食べ過ぎによる影響も見ておきましょう。

食べ過ぎは体を冷やす

パパイヤはトロピカルフルーツと呼ばれていますが、トロピカルフルーツと呼ばれている果物は体を冷やす食べ物と言われています。

食べ過ぎは体を冷やしてしまい、体のいたるところに影響が出てしまいます。

本来パパイヤはパパインを含んでいるので代謝のアップに期待ができるはずですが、食べ過ぎは体が冷えることで代謝が落ちてしまい、脂肪燃焼どころか太りやすい体質になってしまいます。

体が冷えると内臓も冷えて機能が落ちてしまい、胃痛や下痢など消化機能の低下が見られるだけではなく、体が内臓を温めようとエネルギーを使うことになるので、疲れやすくなったり、だるさを感じたりします。

 

ペクチンが下痢を引き起こす

パパイヤはペクチンという食物繊維の一種である栄養も含んでいます。

食物繊維と言えば便秘解消やコレステロールの排出に役立つ栄養ということで知られていますが、摂り過ぎは消化不良を起こしてしまいます。

軟便、下痢、腹痛、腸内環境の悪化(ガスがたまる)などの症状が現れるので注意が必要です。

 

食物繊維ではない成分も下痢を引き起こす

パパイヤにはいろいろな栄養が含まれていますが、先程紹介したイソチオシアネートとパパイン、他にベンジルグルコシノレート(青パパイヤが多く含む)が多く摂り過ぎることで下痢を引き起こすことがわかっています。

ちなみにベンジルグルコシノレートは滋養強壮で有名なマカにも含まれる成分で、その働きは成長ホルモンの分泌、疲労回復、更年期障害の緩和、女性ホルモンのバランス調整、老化防止などが期待できます。

 

食べ過ぎの症状だけでなく、アレルギーも注意

パパイヤに含まれる成分、パパイン、キチナーゼ、キモパパイン、エンドプロテアーゼなどが原因でアレルギー症状が出ることがあります。

口腔アレルギー症候群、アレルギー性皮膚炎、ラテックスアレルギーなどの症状が現れるとされているので、口の中に痒みや違和感、皮膚に蕁麻疹や痒みなどの異常を感じたら食べることをやめて、経過を観察することをおすすめします。

アレルギーの場合、重篤な症状であるアナフィラキシーショックになることもあるので十分な注意が必要となります。

 

  

パパイヤ食べ過ぎに関するまとめ

パパイヤにはとても多くの栄養が含まれていることがわかりました。

イソチオシアネート、パパイン、ポリフェノール、β-カロテン、ビタミンC、葉酸と他にも紹介しきれなかった栄養もあるほどです。

これらの栄養は抗酸化作用が高いものが多く、細胞や肌の老化を撃退してくれる効果が得られ、生活習慣病の予防・改善、代謝をアップするなどの多くの効果に期待ができます。

しかし、食べ過ぎには注意が必要で含まれる成分や体を冷やす食べ物であることから下痢を起こしてしまうこともあるので食べ過ぎには注意しましょう。

そして、パパイヤにはアレルギーの症状が現れる人もいるのでこちらも注意が必要です。

パパイヤは食べる量さえ管理できれば多くの効果を得ることができます。

まだ食べたことのない人も是非試してみてくださいね。

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